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刷新。【NME Japan編集長がちょっと思っていること 第221回】

先週はフジロックフェスティバル ‘23にうかがうことができました。例年に引き続き、各ステージのレポートについては「NME Japanが選ぶベストアクト」という記事を掲載する予定なので、そちらをぜひ見ていただければと思いますが、ライヴ・エンタテインメント業界が新型コロナウイルスの影響を長く受けてきたなかで、今年のフジロックはエントランス前のフジロック名物である「THE PALACE OF WONDER」のエリアも復活して、ようやく完全復活とも言える形で開催されることになりました。観客の声出しというものも全面的に解禁され、第5類に分類されて以降、初のフジロックとなったことが如実に表れる格好となりました。

観客数は前夜祭が18,000人、1日目が29,000人、2日目が38,000人、3日目が29,000人ということで、昨年で最も入場者数の多かった日が21,000人でしたから、それと較べると、倍増とはいかずとも1.8倍になった計算になります。出演アーティストについてもThe Birthdayやルイス・キャパルディのキャンセルはありましたが、感染症や渡航制限とはまったく関係ないもので、ここでも新型コロナウイルスの影響はありませんでした。しかし、3日間を体験して思ったのは、そうした渡航制限みたいなものがなかったことによって、海外の観客の存在感というのが今年は非常に大きかったということです。そうした面でもフジロックフェスティバルはインターナショナルなコンテンツであることを改めて強く実感させられた年にもなりました。

なので、会場のステージや施設、出演アーティスト、観客数など、多くの側面でフルスケールで戻ってきたフジロックフェスティバルですが、新型コロナウイルスが現れる前の2019年と同じ雰囲気だったかというと、個人的な印象では違うもののように映りました。その後の経済状況などもあって、海外の著名なフェスティバルでもヘッドライナーを務めるようなアクトが来日することの貴重さだったり、海外アーティストを1日に何組も観られてしまう贅沢さであったり、そこへの意識みたいのものはやっぱりポスト・コロナに刷新されていました。レッドマーキーのアクトが多くの観客を集めていて、嬉しくなる瞬間というのが何度もありました。

今週はクイーン+アダム・ランバートの来日公演が来年2月に行われることも発表されています。テイラー・スウィフトの来日公演も2月ですし、そのすぐ前の1月にはブルーノ・マーズの来日公演が東京ドーム7公演になることも発表されています。夏真っ盛りですが、来年に向けての動きはどんどん活発化しています。

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Pic by 宇宙大使☆スター


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