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天命。【NME Japan編集長がちょっと思っていること 第270回】

今週はみなさんも御存知の通り、オアシスがノエル・ギャラガーとリアム・ギャラガーで再結成することが発表されました。経緯としては8月25日にリアム・ギャラガーがヘッドライナーを務めたレディング・フェスティバルのステージで、8月27日にオアシスからの発表があることが予告されて、瞬く間に再結成に関する噂が世界を駆け巡ることとなり、いざ予告された時刻になると、「オアシス・ライヴ25」というタイトルで2025年にカーディフ、マンチェスター、ロンドン、エジンバラ、ダブリンの5都市で再結成公演が行われることが発表されました。

オアシスのデビュー・アルバム『ディフィニトリー・メイビー』がリリースされたのは30年前となる1994年の8月29日、オアシスが解散したのが15年前となる2009年の8月28日ということで、8月の最終週がオアシスにとって特別な暦であることを踏まえての発表となりました。オアシスは再結成公演を発表した際にサイモン・エメットが手掛けた新たなアーティスト写真と共に、バンドとしての声明も発表していて、そこでは簡潔に次のように述べられています。「銃声は止んだ。星は揃った。長い待ち時間は終わった。会いに来てくれ。テレビ中継はないだろう」

ここ数日間でオアシスはなぜ再結成したのか的なことを、いろんな人から訊かれました。周辺情報で書かれた記事なんかも目にします。しかし、そんなことは本人たちにしか分からないことなので、答えられるわけもありません。ただ、最近『ディフィニトリー・メイビー』30周年のインタヴューを受けているノエル・ギャラガーを見ていて思ったのは、ある種オアシスが他人事だということでした。彼はオアシスについて「人々によって生み出されたバンド」だとして、その作品については次のように語っています。「当時は単にいいアルバムだった。それ以上でも以下でもなかった。時を経ることでしか、今のようなものにはなれないんだ」

今週はレディオヘッドのトム・ヨークとジョニー・グリーンウッド、元サンズ・オブ・ケメットのドラマーであるトム・スキナーからなるザ・スマイルが今年2枚目のアルバムとなる『カットアウツ』を10月4日にリリースすることを発表しています。リリースしてからほどなくして来日公演ということで、クリエイティヴ面で新鮮なトム・ヨークを観られる絶好の機会になるかもしれません。

Pic by Simon Emmett

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