見出し画像

天邪鬼。【NME Japan編集長がちょっと思っていること 第253回】

今週はオアシスの再結成を巡って珍しい動きがありました。2009年にパリで解散劇があってからというもの、かのバンドについては再結成に関するニュースが無数のように報じられて、常に取り沙汰されてきました。基本的には弟のリアム・ギャラガーがオアシスの再結成に対して前向きであるにもかかわらず、兄のノエル・ギャラガーがそれに水を差すというのが通常運転で、近いところではリアム・ギャラガーはデビュー・アルバム『ディフィニトリー・メイビー』の30周年記念ツアーでノエル・ギャラガーに声をかけたのですが、断られたというふうに語っています。

今回は、オアシスにも在籍していたライドのアンディ・ベルが新作の取材を受けたのですが、そこでオアシスの再結成について訊かれて、「多分するんじゃないかな。今すぐではないと思うけど、でも、人生は長いだろ?」と無難な回答をしたところ、リアム・ギャラガーが敢えて言及して「みんなに期待を抱かせるべきではない」とツイートして、ファンがあなたが何度も言ってきたことではと尋ねると、「オアシスの再結成に言及したことはない。もう終わったんだ。自分のメンタル・ヘルスのためにも前に進んでいかないといけない」と述べています。

華麗なる手の平返しというか、「オアシスの再結成に言及したことはない」というのは明らかに事実に反するわけですが、リアム・ギャラガーがこうした態度に出るということは少なからず何かしらの動きがあったことの裏返しとも言え、それがポジティヴなものにせよ、ネガティヴなものにせよ、進展はあったと考えるのがオアシスのファンとしての在り方なのではないでしょうか? リアム・ギャラガーがこうした発言をする時ほど、水面下では可能性が上がっているというのは、ない話ではないように思います。しかも、デビュー・シングル“Supersonic”の30周年に極めて近いタイミングというのも気になります。

今週も先週に引き続きのリリース・ラッシュで、ガール・イン・レッドのセカンド・アルバム、『NME』で五つ星を獲得したイングリッシュ・ティーチャーのデビュー作、マギー・ロジャースの味わい深い3作目、ニア・アーカイヴスのデビュー・アルバムなど、アルバム単位で向き合いたい作品が揃っています。そして、コーチェラ・フェスティバルは週末の生中継のスケジュールが発表されており、誰が今年の話題をさらっていくのか注目したいと思います。

『RADIO NME JAPAN~NEW MUSICAL EXPRESS JAPAN~』放送中
下記以外の27局 日曜日午前4時〜
Kiss FM KOBE 日曜日22時〜
FM宮崎 月曜日午前1時〜
FM新潟 土曜日午前11時〜
※放送局によって時間は変更になる可能性があります。

#NMEJapan編集長がちょっと思っていること #NME #NMEJapan #エッセイ #音楽#バンド #ロック #音楽レビュー #洋楽 #音楽コラム

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?