見出し画像

華麗。【NME Japan編集長がちょっと思っていること 第218回】

今週はビリー・アイリッシュが映画『バービー』に提供した新曲“What Was I Made For?”がミュージック・ビデオと共に公開されました。ビリー・アイリッシュとしては今年5月に昔カヴァーしたドレイクの“Hotline Bling”の音源が各種ストリーミング・サービスで公開されたりといったこともありましたが、純粋な新曲としては2021年7月にリリースされたセカンド・アルバム『ハピアー・ザン・エヴァー』以来、約2年ぶりのオリジナル曲となります。今回も兄のフィニアスとの共作で、ロサンゼルスの自宅スタジオでレコーディングされ、プロデュースもフィニアスが手掛けています。

しかし、サウンドトラックを絡めた映画『バービー』のプロモーション戦略は感心させられるもので、マーク・ロンソンがエグゼクティヴ・プロデューサーを務めているサウンドトラックから5月にデュア・リパによる“Dance The Night”が公開された時から大きな注目を集め、アクアが1997年に発表した大ヒット曲“Barbie World”を使ったニッキー・ミナージュとアイス・スパイスによる音源がそれに続き、全米公開まで2週間を切ったところで、シークレットになっていたサム・スミスとガンズ・アンド・ローゼズのスラッシュの参加が明かされるという見事な展開となっています。サウンドトラックは全米公開日と同じ7月21日にフル・リリースされます。

映画のほうも現地時間7月9日にロサンゼルスでワールド・プレミアが行われ、かなり好評だと報じられています。ビリー・アイリッシュもサウンドトラックに参加することを発表した時点で「この映画はみんなの人生を変える」と発言していました。彼女だけでなく、参加アーティストの発言も形式的なものが少なく、それが今回の有機的に見えるプロモーションにも繋がっているんだと思います。日本は8月11日からの公開ですが、主演のマーゴット・ロビーや監督を務めたグレタ・ガーウィグらが今夏に来日することも決定しています。

あと今週はオジー・オズボーンがパワー・トリップへの参加を辞退し、代役をジューダス・プリーストが務めることが発表されました。また、マドンナは予定されていた「セレブレイション・ツアー」の全米公演をすべて延期して、ヨーロッパからツアーを始めることを発表しました。マドンナが集中治療室に搬送されたことはここ日本でもかなり大きく報じられましたが、こうしたニュースが届く度に観られるうちに観ておかないといけない公演があることを痛感させられます。

#NMEJapan編集長がちょっと思っていること #NME #NMEJapan #エッセイ #音楽 #バンド #ロック #音楽レビュー #洋楽 #音楽コラム

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?