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爆音。【NME Japan編集長がちょっと思っていること 第244回】

今週はケミカル・ブラザーズの来日公演にうかがうことができました。昨年9月に4年ぶりとなる通算10作目のアルバム『フォー・ザット・ビューティフル・フィーリング』をリリースした彼らですが、最新作はアルバム・タイトルにも象徴される通り、プレス・リリースでは「サウンドに圧倒されて引きずり込まれながらも、最終的には波に乗り、未知の場所へと辿り着く、そんな最高の瞬間を探して捉えたアルバム」と評されていました。それであれば、そうしたコンセプトを一番堪能できるのはなんといってもライヴだろうということで、来日公演の2日目となった公演にうかがわさせていただくことができました。

自分にとってシーティングで観るケミカル・ブラザーズのライヴというのは初めての体験だったのですが、ケミカル・ブラザーズのライヴの大きな魅力はアダム・スミスによる演出であり。東京ガーデンシアターの至近距離で真正面から食らう形になりました。セットリストは昨年の夏にフェスを回っている時から不動のもので、映像を使ったデジタルの側面と照明を使ったアナログの側面が細かく同期しているライヴなので、こちらのほうはあまり変えられないのでしょう。

しかし、やはりケミカル・ブラザーズのライヴというのは彼らでしか体感できない快楽というものがあって、音源なんかを聴き直してみたら時代を感じてしまうこともあるのですが、それがライヴになるとオーヴァーホールされて、一新される形となっていて、今日の公演でもやっぱりそこに感服させられました。アンコールは“No Geography”と“The Darkness That You Fear”と最近の曲が続きましたが、そこから『ディグ・ユア・オウン・ホール』収録の“The Private Psychedelic Reel”で押し倒す展開で、それもたまらなかったのです。

あと、先週にリリースされた音源なのですが、ファビアナ・パラディーノというアーティストの“Stay With Me Through The Night”という曲が気に入っています。この方、伝説的セッション・ベーシストのピノ・パラディーノが父親ということですごい血統の持ち主なのですが、XLレコーディングス傘下のポール・インスティテュートからのリリースということもあって、面白いことになるかもしれません。

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