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#芸術
【400字小説】ポテンヒットも狙えない
ヒットは偶然。
わたしは計算して作品を仕上げるタイプではない。
バズった小説は偶然によって書けてしまった。
だが、それが芸術ってものだし、
人間の深みがあるというもの。
緻密に考えられて作る小説は
AIに任せておけばいいと思っていた。
ラッキーだった、一発屋と揶揄されても構わない。
それで満足。
でも業界人は違った。
次作もヒットさせてくれと懇願。
それまで楽しく書いていただけの小説は
瞬く間に
【400字小説】聴いたことあるナイフ
メタリカのメロディアスな演奏に酔っていたら、刺された。
ベースがごりごり、ドラムがドンドン。
シュガードーナツ食べたい。
電車のなかで満員。
立って松本駅に向かっていた、最中。
ズブズブと入刀。
鈍い痛みだった。
でも声も出ないくらいの鋭い痛みでもあった。
アドレナリンか何かが脳から放出されたみたい、
原発処理水を垂れ流したあの海のようだ。
わたしは当然のことながら
その場にうずくまってしまって、
【400字小説】なんとなく感想文
舐めてた、ジューダス・プリース卜『ペインキラー』に
ド*頭をカチ割られて。
古着屋のバイトの同僚Sさんから借りた
4枚のCDのなかではダークホース的存在。
高校野球部時代の最後の夏の新聞に、
我がチームはダークホースと書かれていて悔しかったなあ。
だからジューダス・プリーストに申し訳なくて。
アルバムが発売されたのは1990年。
ちょうど最後の高3の野球部だった年、9月発売。
もっと驚いたのは
【400字小説】そろそろ夕日も
ド*平日の午後3時過ぎに車の点検でzoomzoomに。
この間、あの人とこの店の前をトボトボ歩いていた。
夜だった閉店間際で、
担当の顔見知り・ディーラーさんの姿はなかった。
見られても別にやましい関係ではないから、あの人と。
なので、堂々と手を繋がずに歩いた、あの夜。
雨が降りそうで、実際、県民文化会館に
集合したときはひどい雨だった。
今日は青い空が広がっている。
目の前にお山が見える、緑
【400字小説】フラメンコ・ジャスティス
ビセンテ・アミーゴのギターが郷愁を誘ってる店内。
洋食屋『Hola!』はヨーロピアン・テイストのカレーが人気で、
でも、あえてわたしはシーフードパスタを注文。
ビセンテのそれは情熱を増して演奏され、
そこへ人間のものとは思えないほど、
悲しみを帯びた熱い歌声が割り込んできた。
わたしはかなり上機嫌で今日を過ごしていたけれど、
懐かしい思い出に浸ってしまうような
ポジティブでもネガティブでもない気