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大学チームの強化、支援

昨今、チームスタッフに投資し、より強いチーム、選手を育てる環境が出現、整備されていっています。

つい、15年くらい前はまだまだ指導者は少なく、面倒見の良さ、OBとのつながり重視で監督を務めるケースも多かったです。

10年ほど前にはそういったケースは僅かとなり、強化を図る上でOB、外部を問わない形で、有力な、知名度や人脈を持った指導者を招聘、起用するパターンが相次ぎ、大体どこの強化チームにも揃った印象となりました。
(私も2006年監督として招聘を受け、創部したことが指導者キャリアのスタートです)

それから数年程度で強化を進めていったチームはコーチを専任で起用することが一般的となりました。この頃から競争は激化し、チームスタッフを揃えることはグラウンドや寮があることと同じ、強化を図るうえで最低限のインフラのようになっていきました。それが整っていないと人が集まってこない。スタッフの影響力はそういった部分にまで定着していったように思います。

現在は複数のコーチ、スカウト、トレーナー、栄養士と拡がっています。アナリスト、カウンセラー、ドクターまで広がっているとアスリートとしては最上の環境になっていくと思います。

箱根駅伝が人気コンテンツというのもあり、人が集まってきます。
注目も大いに浴びます。

ですが、それだけではここまで強いチーム、選手が出現するわけではありません。もちろん、切磋琢磨することで伸びる要素もあります。しかし、こういった強化、支援の拡大が確実に進歩、成長を生み出しています。そして、更なる次のステージへとサイクルが進んでいきます。

強いチームを継続する、上のレベルへ押し上げていく為には、キャリアを積んだ監督を始めとするスタッフを招聘することで構築できます。スタッフの退任に伴い、急激に成績が下がることを考慮し、複数態勢で維持することを推進しています。また、競争がし烈になるにつれ、また待遇面での課題もあり、流動性も高くなってきたりしています。

そこで、スタッフのキャリアを1から構築していくより、既にノウハウや人脈を持ったスタッフを招聘し、即戦力として求めるケースも増えています。正直なところ、1から構築する、経験しながら育成するのは難しく、ある程度のレベルまで一気に引き上げ、その流れの中で新しいスタッフ候補を育成していかないと競争に入っていけません。

例えば、箱根駅伝予選会出場までに数年かけていても、予選会のノウハウが身に付かない。ならば、選手集め→予選会出場までに1年もかけたくない。ならば、招聘が決定した段階ですぐスカウトがスタート出来れば一番良い。そうなると、選手獲得以前に監督、コーチ、スカウトを揃え、インフラ整備した上でスタートする方が良いと考えられるからです。

これからはもしかしたらスカウトやスポンサー獲得などもそうですし、日本版NCAAが動き出すと、現場だけでは不足で、フロント人材がより必要になるかもしれません。広報や宣伝、マーケティングなど。(このあたりはこちらをご参照ください「日本版NCAA~2018年度、その先へ向けて~」)

箱根駅伝を取り巻く環境はここまで成長、変化してきているのが現状で、新規参入するならどういう形で行うのか?また箱根駅伝出場するだけでなく、どう活かしていくかが大切になっていくでしょう。

これはもし箱根駅伝が「全国化」したとしたら。
関東以外の大学で強化を図る場合、ノウハウを持ったスタッフを招聘することを検討することが第一歩だと思います。状況が解らないまま投資、インフラ整備を開始するより、そういったキャリアを重ねた人材と相談、構築していった方が結局安上がりになると考えられます。

そういった動きが全国に広がれば、大学駅伝、中長距離は益々強化、可能性が高まっていくことでしょう。

私も10年を超える指導キャリアを活かしたいですし、こういった考えを伝えていきたいと考えています。


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