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【本の紹介】「実践ドメイン駆動設計」から学ぶDDDの実装入門

この度WINGSプロジェクト様より『「実践ドメイン駆動設計」から学ぶDDDの実装入門』の献本を頂きましたので、レビューをさせて頂きます。

前提

本書はいわゆるドメイン駆動開発(いわゆるDDD)本のうちの一冊であり、もっと詳しく書くと
・実践ドメイン駆動開発(別書、いわゆるIDDD本)のガイドブック
・ドメイン駆動開発に対するリファレンスブック
・ドメイン駆動開発の入門及び俯瞰書

という3つの性格を持っている本だと思います。ドメイン駆動開発は一時期盛んに話題になりましたが、最近ではそこまで話題にのぼることもなく、また関連した本(日本語)の出版も見受けられなくなりました。そういった意味では久し振りのDDD関連書籍となります。

本書を読み込む前に、元祖である「エリック・エヴァンスのドメイン駆動設計」及び「実践ドメイン駆動設計」の二冊を久し振りに紐解いてざっくりと読み返した上で、改めて本書に目を通しました。以下がレビューとなります。

よかった所

非常にコンパクトにドメイン駆動設計についてのエッセンスがまとめられており、かつ図やコード例、パターンの内容説明についても十分咀嚼された上で分かりやすく、かつ(IDDD本と比して)抜けが無くコンパクトに記述されています。

IDDD本は(元祖DDD本も)ボリュームが実に大きく、ざっくりと読み通すにもそれなりに時間がかかり、かつ詳細に記述されているために取り組むには結構根性が必要な部類の書籍であると思います。

それらの内容のエッセンスを上手く分かりやすく抽出してあるのが本書であると言えます。そのため、ざっくりと眺め通すのも比較的容易となっています。この点が(筆者がどう考えたのかは分かりませんが)DDDの入門書たる性格を本書にもたらしていると思います。

また各エッセンスごとにコンパクトに内容がまとまっているため、DDDをある程度理解している人がリファレンス本的に用いる事も可能な内容となっています。

わるかった所

「わるかった」と言うと語弊があるかもしれませんが、DDDへの理解全体で言うと、やはり本書はIDDD本のガイド、あるいは副読本と言う立ち位置になると思います。このため、より細かくDDDに関して理解を深めるために前述のIDDD本及び元祖DDD本の参照は欠かせないと感じます。

もちろんDDDに関する各エッセンスを理解するだけであれば本書一冊で足りるのでしょうが、その背景や思想なども含めてより深い理解をしようと思った場合、前述の書籍に踏み込む事は避けられないと思います。この点はわるかった所というよりは筆者の想定している本書の性格だと思いますが。

今回献本頂いたのはオンデマンド印刷版なのですが、判型が大きいのが少々残念に思いました。前述のようにリファレンス的に使いたいなと個人的に思ったため、ポケットリファレンスサイズがあると便利だと思ったためです。

まとめ

本書は前述二冊のDDD関連本を理解するための道しるべとなってくれる一冊だと思います。一度DDDに挫折してしまった方も、本書をざっくりと一度目を通した後に副読本的に手元に置いて再度取り組めば、今度は走り通せる可能性が高くなるのではないでしょうか。

またそこまで今は詳細にDDDを理解しなくとも良いけれど、全体的にざっくりと押さえておきたいという方にも良い一冊だと思います。


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にわけん

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酒場プログラマ兼某社CTO・技術コミュニケーション改善士。 プログラミングや開発・技術相談、開発組織改善、教育や技術コミュニケーション改善相談など円滑な開発の為のコンサルを行いながら、コードと文章を書いています。 趣味は写真撮り歩きと飲み歩き、乱読書。活字と旨い物には目がない。