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ニューヨーク単独ライブ

 先日、ニューヨークさんの単独ライブに行ってきました。ニューヨークさんのネタはいい意味でも悪い意味でも、自分の黒い感情が炙り出され、黒い感情多めの自分にとっては観ていて爽快感があります。
僕はルームシェアのネタを見て、ニューヨークさんにハマり、YouTubeで上がっているネタをたまに見ています。
ニューヨークさんのネタを見て思うのは、ネタを披露する場が大きければ大きいほど「この場でそれをよくぞ言ってくれた!」とスカッとする気がします。
ニューヨークさんはそうした同調圧力に飲み込まれずに思ったことをそのままぶつけられるところが本当に面白いなと思います。賞レースなどを見ていると正にそうだと思います。
普通の芸人さんだったら流れなどを気にして食い下がるところを「このままでは終われない」と生々しく噛み付くところが、人間味が出ていて大好きです。
そんなニューヨークさんの単独ライブに初めて行くことができ、光栄でした。
印象に残っているのはコンプライアンスのネタです。このライブでは一つのネタが終わるごとにメッセージが映し出され、そのメッセージ種類は多種多様です。このコンプライアンスのネタの最後のメッセージはどんなコメンテーターの言葉よりも説得力がありました。めちゃくちゃ面白くて腹を抱えて笑うのに、ちょっと切なくて暖かくて今の時代を考えさせるネタ。本当に今まで見てきたお笑いの中で1番好きかもしれません。
ニューヨークさんのようないわゆる毒を吐くタイプの芸人さんは敬遠されがちですが、誰もが思っていても声に出せない、言語化できないようなことを舞台上でズバッと言うのは、物事の本質をつける洞察力のある人にしかできないことです。一定の人には嫌われるかもしれないけど、それによって救われる人もいるのです。それには相当な覚悟が必要だと思います。
そんな方々に憧れると同時に、自分の感性を大事にもっていきたいと思った、そんなニューヨークさんの単独ライブでした。

 

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