眠るお着物① 実家に眠る二棹分の歴史
「うちにある着物、全部引き取ってもらいたいと思って。
年末に見とこうと思ったんだけど、ちょっと時間なかったから、年始に来るなら一緒に見ない?」
2024年冬。年始早々の母との電話で、実家の着物を引き取ることが決定した。
3.11で津波被害にあった際も、「なんとなく捨てられなかった」という着物たちである。
世代交代が進む中で、みんなの着物がぽんぽん捨てられる様子を見て、思うところがあったらしい。
昨年の発表会で、子が箪笥に仕舞い込まれていた曾祖父(?)の袴を履いたことも、き