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優しい世界を目指して

1.相手をたたく風潮がいやだ

世間では失言、失敗が大きく取り上げられよってたかってたたきます。もちろん失言、失敗ということの裏には、傷ついている人がいるのでその周囲の人が抗議をするのは分かります。しかし、まったく関与していない人までがあーだこーだいうのを見たり聞いたりするのが私は嫌いです。

学校でも同じようなことがあります。AくんがBさんにちょっかいをかけると、Bさんと親しいCさん、DさんがBさんを通り越してAさんに厳しく注意をするといったことです。また学級委員の子に対して、「学級委員なんだからちゃんとみんなに指示してよ」といったことです。

相手に対し厳しくしてしまう原因を考えると、相手の立場になっていないからかなと思いました。もっと深堀して分析すると、その経験がないから相手の気持ちを理解できないのかなと考えました。

2.私の経験

私が以前勤めていた職場に定時退勤をいつもしていた方がいました。できない仕事は断り、不必要なことは徹底してしませんでした。一方、当時まだ若手だった私は、朝6時には職場に着いて夜10時に職場を出る働き方をしていました。もちろん土日も職場に行って仕事をしていました。職場のだれよりも仕事をしている自負はありましたし、優越感すらありました。そして、いつも定時退勤している方を、口にはしませんでしたがだめな働き方であるとすら思っていました。実際陰口を言う同僚もいました。

私は今、子どもが産まれ、家庭での育児や家事をする必要があります。大切な家族との時間は削りたくない。そんな思いがあるので、学級のことと授業準備と事務作業とやるべきことはたくさんあるけど、早くきりをつけて帰ろうと思っていました。自分なら帰れると思っていました。

しかし、実際にやってみて気付いたことは、定時退勤の難しさです。授業を準備しないと子どもが退屈して不満がたまる。学級がうまくいっていないと、保護者の不満もたまる。不満がたまるとトラブルやクレームになり定時退勤はもちろんできなくなる。経験してはじめて、定時退勤のすごさに気付かされ、定時退勤を続けていた先生を尊敬しました。後で分かったことですが、その先生も以前は猛烈に働かれていたが、親の介護が必要になりその働き方に変わったそうです。それでより尊敬しました。

3.せめて優しい言葉を

私は定時退勤の必要になった状況を経験したとき、相手の立場を理解できました。そして、その先生に対し悪いイメージを持っていた自分を恥じました。人それぞれ事情や状況があります。相手の立場になってなかなか物事を考えることは難しいです。だったらせめて優しい言葉を投げかけませんか。

小さい子どもを連れてバスに乗る大変さ。かんしゃくを起こす子どもに対して打てる手立ての少なさ。一人でご飯を食べさせてお風呂に入れて寝かしつける難しさ。親御さんならわかるかと思います。

バスに乗っている時に
「うるさいなぁ。親なんだからしっかりしろよ。」と言われたらどう感じますか。

一人でご飯食べさせてお風呂に入れて、寝かしつけた後、奥さんや旦那さんに
「部屋が片付いていないよ」と言われたらどうですか。

正論かもしれませんが…ねぇ。

では、我が子に対してはどうでしょう。朝早く起きて、学校に行って、6時間も難しい勉強をして、苦手は子とも上手に付き合って、保護者の機嫌を伺いながら、宿題をして、ちょっとでもさぼったら先生や保護者にしかられて。どうですか。それでもなお、しっかりしなさい!と厳しく言わないといけませんかね。

4.まとめ

今回伝えたいことは、みんなそれぞれ一生懸命生きています。一生懸命生活しています。相手の立場になれば、相手の苦しさや頑張りに共感できるのではないでしょうか。共感すると厳しい言葉ではなく、励ましやねぎらいの言葉がでるのではないでしょうか。もし立場になって考えられなくても何かしら事情があるはずです。優しい言葉がけをしてみませんか。大人に対しても子どもに対しても誰に対しても、優しい言葉がけをして優しい世界をつくりましょう。優しい世界が私は好きです。

長文になってしまいました。最後までお読みいただきありがとうございました。素敵な一日をお過ごしください。

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