押川剛著「子供を殺してくださいという親たち」を読んだ感想
「子供を殺してください!!」
こんな言葉を聞いたらあなたはどう思いますか?
おそらくですがほとんどの方が
「何故そんな酷い事を言えるのですか」
と疑問に思うのではないでしょうか?
しかし、社会にはそうした事を口にする、
いえそこまでは行かなくても内心で思っている親も居るのです。
「え!?そんなの信じられない」
もしあなたがそう思ったのであればこちらの本を読んでみて下さい。
そして読み終えた頃にはこれが決して他人事ではないと思えます。
「押川剛著 子供を殺してくださいという親たち」
こちらは「精神障害者輸送サービス」を営む著者が、
その実務内で経験した事例とそこから見えてくる現在の家族病理、
そしてその向き合い方について書かれた本です。
その内容は
・著者が実際に遭遇してきた実例数件
・事例とそれに伴い問題が生まれてくる背景
・現在の福祉と家族の問題点
・それに対する対処法
この様な順番で記述されています。
まず事例についてですが、もうこれだけでも
・家族に暴力を振るう引きこもり。
・親族に金銭を要求する覚醒剤常習犯。
・周囲の苦情を全く受け付けない人。
等衝撃的な事例が次々と飛び出してきました。
更に続く背景ではこうした問題を引き起こしている人物は、
その親も問題人物である事が多いという解説がされています。
具体的には
・真剣に問題と向き合わず、どこか他人事の様に接する。
・自分の都合の良い様に事例説明をする。
・金額を聞くと手のひらを返す
・支援団体に丸投げにし、対処が遅れるとモンスタークレーマーになる。
等が上げられます。
そこから掘り下げていくと現在の家族が抱える病理も見えてきます。
この病理が社会に万円しているのであれば、
もはや家族というのは幻想でしか無いのでしょう。
そのため、対処法としてはまずしっかりと向き合うこと、
そして団体と協力していくのが重要であるという点が上げられています。
そしてここからが私の感想になりますが、
先週も触れた「親ガチャ」で言うのであれば、
この本で解説されている親はまさに「ハズレ」としか言いようがないと思いました。
金銭的に恵まれていてもハズレがあるというのが、
このガチャの怖いところであると改めて思いました。
金銭だけでなく、精神的な豊かさも重要だというのは分かりますが、
果たしてこれから先、そうした親がどれだけ居るのか……
そう考えると何度も取り上げている岡田尊司先生の著書「ネオ・サピエンス」で
描かれている社会がいかに理想的であるかを実感します。
以上が私の感想となります。
今週の読書記事は日常演舞が
「押川剛著 子供を殺してくださいと言う親たち」
を読んだ感想をレビューしました。
では又次の記事でお会いしましょう!!
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