コネクテッドモビリティの最前線でデザインする
こんにちは、日産自動車の及川です。今回は私が所属するソフトウェア&ユーザーエクスペリエンス開発部のデザインチームについてご紹介したいと思います。
自動車メーカーのデザイナーというと、クルマのエクステリア・インテリアのデザインであったり、カーナビであったりするイメージが強いと思うのですが、私たちは主にクルマの外側で使われるデジタルプロダクトのUXとUIデザインを担当しています。
何をやっているのか?
日産ナカメブログの最初の記事でもあったように、中目黒オフィスではコネクテッドカーサービスの開発を行なっています。そのなかで私たちデザイナーは、UXリサーチによるユーザーインサイトの獲得から、サービスのUXデザイン、実際のプロダクトのUIデザインに落とし込むところまで一貫して担当しています。また日本向けのプロダクトだけではなく、海外向けのプロダクトにも関わっています。残念ながらコロナ禍以降は海外への出張が無くなってしまいましたが、現在はリモートでインターナショナルな仕事も行なっています。
デザインチームの紹介
2016年の中目黒オフィスの立ち上げと同時にデザインチームもスタートし、現在は社員4名(内1名育休中)とパートナーの会社さんからのメンバーが4名いるチームとなっています。
中目黒オフィス全体で見てもそうなのですが、デザイナーのバックグラウンドも多様でデザインエージェンシーでクライアントサービスをしていたメンバー、スタートアップで自社のプロダクトのデザインをしていたメンバーなどが在籍しています。また海外に住んでいた経験のあるメンバーも多く、デザイナー全員が中途入社なこともあってか非常にフラットな関係です。
アプローチと他チームとの働き方
設立当初からユーザーセンタードでアジャイルな開発体制を目指してきた中目黒オフィスにおいて、デザインチームはまさにユーザーセンタードデザインのアプローチで開発チームをドライブする役割を担っています。
具体的なデザインのアプローチなどは別記事で事例を交えて紹介できればと思っていますが、ギャレットのUXデザイン5段階モデルでいえば、下から上へ、戦略から表層というように、単なる見た目のデザインではなく目的、利用者とそのコンテクストの理解からスタートしてデザインを行なっています。
ただし、デザイナーだけでプロダクトを完結できないので、プロダクトオーナー、プロダクトマネージャー、エンジニア、そしてデザイナーからなるチームとしてユーザーに会い、考え、カタチにしていくことを大切にしており、リサーチの設計や実際のインタビューにおいてはデザイナーがリードしつつもプロダクトチームが一丸となって参加します。また具体的なデザインの仕事もウォーターフォール的に渡していくのではなく、プロダクトオーナーやエンジニアと常に議論をしながら進めています。
日産におけるデザインと、中目黒オフィスにおけるデザイン
日産自動車にはデザイン担当役員であるアルフォンソ・アルバイザ率いるグローバルデザインセンターという大きなデザイン組織が元々存在し、車両のエクステリア、インテリアをはじめとして幅広い担当範囲と多くのデザイナーが存在しています。しかし、我々のチームはグローバルデザインセンターに所属していないという点で実は特殊なデザインチームと言えるかもしれません。
その理由は組織設立の流れにあり、中目黒オフィスはデザイン・開発を分断せずにコネクテッドカーサービスを担当する(デジタルプロダクトの会社では普通ですが)ひと揃いの機能を持った独立した組織として誕生したためです。
担当範囲を非常に単純化して説明すると、中目黒のデザインチームはクルマの外側のデジタルプロダクト(主にスマートフォンアプリ)やサービスを主に担当としており、グローバルデザインセンターは元々の流れでクルマとクルマの内側ということになります。
しかしながら現在から未来にかけては、スマートフォンで使っていたアプリが車内でも使えるCarPlayやAndroidAutoはもちろんのこと、カーナビのOSがAndroid化されていくなどの未来が確実であり、クルマの中と外を分けて考えるのではなくお客様のカーライフ全体を考えたデザインをしていくというのが我々のチャレンジだと思っています。
なぜ日産でデザイン?
最後に在籍するメンバーに中目黒オフィスでデザインする理由を聞いてみました。
まとめてしまうと少し宣伝のようになってしまいましたが・・・誇張のようなことはないと思います。
おわりに
これまでなかなか外部発信する機会がなく、日産自動車でデザイン=クルマのデザイン、大企業なので超ウォーターフォールでお堅い感じ、という印象をもたれることがよくありました。実際にカジュアル面談などでお話しさせていただくと驚かれることが多いです。
今後はnoteという発信できるチャネルも出来ましたので、公開できる範囲で実際の事例や働き方、考えていること、などなどお伝えしていければと思っていますので、よろしくお願いいたします!
そして最後に、デザインチームではサービスデザイナー/UXデザイナーとして、一緒にプロダクトを生み出していく仲間を募集しております。気になる方や応募をしてみようと思われた方は下記リンク先から詳細情報をご確認ください。よろしくお願いします!