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知識で夜空が綺麗になる?知識の質で世界の見え方が変わる話。

知識の質で世界の見え方が変わる

一見、混沌として見える世界でも、知識を得ることでそこにある形式を意識できたり、その裏にある一定の法則に気付けるようになったりします。

この星空を見てください。
どのように見えるでしょうか。

スライド1

星座の知識がない人には、無秩序に散らばった星々としてしか見えません。
ですが、星座の知識が少しあるだけで、この星空に次のような形式を見出すことができます。

スライド2

さらに、ちょっと想像力を働かせれば、もしかしたらこの様なイメージまで浮かんでくるかもしれません。

スライド3

もしくは、ベテルギウスがすでに存在せず、遠い昔の光を見ているだけかもしれないという知識があれば、ベテルギウスがないこんな様子を想像するかもしれません。

スライド4

一周回ってオリオンも三角形も見えなくなってしまいました。

このように、オリオン座や冬の大三角、ベテルギウスといった知識があることで、世界の見え方が変わるのです。

何に役立つというわけではないですが、少し知識があるだけで冬の夜空を見上げるのが楽しく、もっと多くのことを知りたいと思うようになります。

知識を増やすと未来が見えるかもしれない

もう少し実用的なことを考えてみましょう。
こちらのグラフを見てください。

スライド5

日本の地価公示価格です。
右肩上がりの傾向がこのまま続きそうと考えてしまいますが、バブル崩壊の知識があれば次のような下落を正しく想像できます。

スライド6


次のグラフは2001年から2021年までの地価公示価格です。

スライド7

知識がないと、この先、地価がどのように変化していくかは全く見えませんが、経済、数学、その他社会情勢に関する知識があれば、例えば次のような未来が見えるかもしれません。

スライド8

(Excelが直近の数字のみを見て予測したものです。)

この様に、知識は世界の見え方を変えるだけでなく、未来までもぼんやりながら見せてくれる可能性まであるのです。

私は詳しくありませんが、株式市場、仮想通貨の価格変動なんかに関しても、知識がある人には私たちに見えない世界がぼんやりと見えているかもしれません。

その他にも、世界の多くのものごとについて、その根底にはまだ私たちが知らないだけの整然とした理論が存在することはかなりの程度で蓋然性が高いと思います。

言語の違いは世界の切り取り方の違い?

知識で世界の見え方が変わるのは、言語においても同じです。
次の文字をご覧ください。


तपाईंले यो वाक्यको अर्थ खोज्नु भयो तपाईंसँग सिक्ने प्रतिभा छ


ほとんどの人にとって、これは紙の上の汚れとなんら変わりはありません。
ですが、ネパール語の知識を得ることで、意味を持たなかったインクの汚れを、字母に区切れるようになり、単語に区切れるようになり、区や節に区切れるようになり、意味のある世界に足を踏み入れることができるようになるのです。

英語に関しても同様です。
英語の知識が皆無の人にとっては、アルファベットもただの黒い染みですが、単語の知識を増やすことで何についての文章なのか察しを付けられるようになります。

さらに、日本語に変換しないと英語の意味が解らない人も、英語の構造に関する知識を蓄え、読む練習を重ねれば、英語が世界を切り取った生の言語として眼前に広がってきます。

同じような意味をもった文章でも、日本語を使って切り取るか、英語を使って切り取るかによって見える世界が微妙に変わってくることもあります。

いまやGoogle翻訳の精度が上がり、多くの言語への大まかな翻訳が簡単にできる時代になりましたが、言語間における、世界の切り取り方の微妙な違いは、機械を使ってでは体験することはできません。

知識を得るためには、努力が必要だったり苦労を伴ったりする場合がありますが、それらを乗り越え新しい世界の見方を知る喜びを知ると、さらに知識を吸収したいと思うようになることでしょう。

知識の欠落が世界を狭める


知識の欠落や、凝り固まった中途半端な知識が逆に世界を狭めてしまうケースがあります。
固定観念、偏見というやつです。

固定観念や偏見は、得てして表面だけを掬い取った浅い情報を、正しい知識として思い込むことから生まれます。

実質のわからない未知の存在に出くわした時、大げさで簡易な枠組みに対象を押し込んでしまった方が、深く考えずに済んでしまうからです。
知識がないと、自分の考えが偏っていたとしてもそれに気づくことができませんから、それを修正することも簡単ではありません。

昨今は、「〇〇な人の特徴は××」、「△△ならば□□」というように、情報を過剰に簡素化して、なんでも1対1の関係で考えようとする論調が多いように感じます。

確かに、こういう考え方は楽ですが、そのために切り落とす情報はあまりにも大きく、切り取られた情報はもはや事実とは言えない場合さえあるように思います。

それに、1対1の関数の答えをだすだけの作業なら機械にもできることであり、そういった思考法は今後AIに淘汰されていくのではないでしょうか。

知識と視点で世界を広げる

深い知識を持ち、多様な考え方を理解することこそ、これからの社会をより良く生きるためのすべなのではないかと思います。

そういう意味でも、2つの言語に触れることは、多様な視野を持つことを意識するきっかけになるように思います。
言語が複数話せることで、関わることができる人が広がるのも多様な視点を持つことに役立つでしょう。

いろいろなものに興味を持って知識を得ると同時に、多様な人と関わりいろいろな考え方を知ることが、とても大切だと思います。
そうすることで広がる世界は、きっと人生を豊かにすることでしょう。

身の回りにある小さな疑問をそのままにせず、調べてみたり視野を変えて見てみたりすることが大切だと思います。

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