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不登校の親やってました。

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人に合わせなくてもいい度合いがわからない(自閉ってつまりこーゆーこと&不登校児の親やってました)

人に合わせなくてもいい度合いがわからない(自閉ってつまりこーゆーこと&不登校児の親やってました)

じへー&不登校児親 のミックス編です。

じへーってコミュニケーションがあまり上手じゃないですよね。物事の背景や相手の様子を察することが苦手なぶん、「ことば」という情報に頼る割合が高いんです。

教科書や国語辞典なら文字通りの意味として受け取っていいんですが、日常生活で人と接する時は「ことば」というのは氷山の一角というか、表面の薄い皮であって、「ことば」の下にはいろんな状況や思いが存在しています。

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みんなKYでみんないい(不登校児の親やってました。)

みんなKYでみんないい(不登校児の親やってました。)

息子は不登校になってからというもの、こよなく独りの時間を愛していたので、友達というものにさほど興味がないように見えていました。しかし、実は彼が一番欲していたのは友達でした。

前回書いた精神科のデイケアへ通うようになってしばらくしたころ、息子はオセロとか将棋とかトランプとかそういうアナログなゲームを買いたいと言い出しました。デイケアで友達と遊ぶのだと。(デイケアはアナログゲームのみ可)

「ともだ

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診察はエントランス部分(不登校児の親やってました。)

診察はエントランス部分(不登校児の親やってました。)

個人の開業医と規模の大きい精神病院のどちらにもかかってみてわかったことがあります。きっと医療の側から見たら当たり前のことだと思うのですが、カンの悪い私はすぐにはピンとこなかったのです。

まず、お医者さん一人で開業しているクリニックの場合、やることと言ったら診察と投薬です。一人でできることはそこまで。それ以上のことは無理ですよね。診察で話を聞いてもらうことや服薬で回復する病なら、個人の開業医はその

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特別な病院だと思っていたらいちばん普通だった(不登校児の親やってました。)

特別な病院だと思っていたらいちばん普通だった(不登校児の親やってました。)

前回、2つのクリニックの体験を書きました。今回は3つめです。

じつは仕事柄、子どもの精神医療に特化した老舗的な医療機関が地元にあることは最初から知っていました。しかし、悪いクチコミをたくさん聞いていたので、敬遠していました。また、重度の発達障がい児がたくさんかかっていたことから、不登校くらいでは診てもらえないのではと勝手に思っていました。

家にいてゆっくりしていても何も前進しないし、無理やり定

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医療はいりょいりょ(不登校児の親やってました。)

医療はいりょいりょ(不登校児の親やってました。)

子どもが不登校になったら、とにかく医療機関と繋がっときましょう。しかし、どこへ行けばいいのかわからない。不登校は病気なのかなんなのか?メンタルクリニックには近寄りがたいし、悩みますよね。

とくに、子供の精神に対応してくれる病院は限られています。そして、予約がなかなか取れない。いつも混んでいます。

はじめに行ってみた病院は「予言型」←勝手に命名しました

診察前に、心理士さんによる聞き取りが1時

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運転手は君だ。(不登校児の親やってました。)

運転手は君だ。(不登校児の親やってました。)

仕事を通して不登校児が社会復帰していった様子をリアルに見ていた者として、また、自宅警備員歴4年を経て学校に戻り社会に出た息子を間近で見た者として、今日はお話したいと思います。

一度は病んだり引きこもったりしたものの、数年かかって社会に出て行った彼らの背景には共通点がありました。

結論から先に言うと「親が病気になった」です。または、親があてにならなくなったと言い換えられます。

以前私は中学校で

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憧れの職業(不登校児の親やってました。)

憧れの職業(不登校児の親やってました。)

価値観というのは、本当にひとそれぞれ。

親の価値観と子供の価値観も別ものです。

息子が不登校のまま中学を卒業し、それでもなんとか進学しようと定時制高校に入るも、入学式しか出席せずそのまま退学し、フリースクールへ入ってみるも、なんもしない人として365日自宅警備に勤しむ日々だった頃のエピソードを聞いてください。

全国のニートの推定人数がニュース番組で取り上げられていたのを家族で見ていた時のこと

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熱い暴力には冷めた心を(不登校児の親やってました。)

熱い暴力には冷めた心を(不登校児の親やってました。)

不登校息子が家でイライラを持て余して、壁を殴りたいと言い出した話です。

これはヤバイと心の中でサイレンが鳴りました。お医者さんの言ったとおり、家庭内暴力がはじまるのかと思うと、背筋が凍りました。しかし、壁を殴る前に親にわざわざ言うということは、まだなんとかなるということですよね。

なので、心の中のサイレンがバレないように、平静を装ってこんなことを言ってみました。

「じゃあ、パンをこねたらいい

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依存関係は見えないところから(不登校児の親やってました。)

依存関係は見えないところから(不登校児の親やってました。)

引きこもり息子が家庭内で横暴なふるまいをするというのは、よくあるパターンです。暴力に出たり、そうじゃなくても親をコントロールしてパシリに使ったり、通販で買ったものの代金を親に支払わせたり。

うちの息子が学校へ行けなく(行かなく?)なった時、わりと早い段階でメンタルクリニックへ行ったのですが、そこで言われたことは

「今は元気がないように見えますが、投薬して元気になると家で暴力が出ますよ」でした。

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真正と仮性の不登校(不登校児の親やってました。)

真正と仮性の不登校(不登校児の親やってました。)

不登校には、真正と仮性があるんじゃないかと思っています。うちには真正の不登校児と仮性の不登校児がいました。

今までのエピソードは第一子の長男のことなんですが、第二子の長女、つまり妹も兄を真似るように不登校になりまして。二人とも中学生だったんで、まあ、中学っていちばんあれこれあって、いちばんメンタル的にもきつくて、だれでも中学では嫌なことのひとつやふたつ・・いえいえ100個くらいは嫌なことありまし

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「なんで?」ほど難問はない(不登校児の親やってました)

「なんで?」ほど難問はない(不登校児の親やってました)

不登校を選ぼうとするとき子どもが必ず聞かれること。「なんで?」「何があったの?」「じゃあどうやったら学校へ行けそう?」

それに対する本音の答えは「逆にこっちが知りたいわっ」じゃないでしょうか。

明確に理由があれば、その子はハッピーです。たとえば、決まった人からいじめを受けているとか。もしかしたら転校や最悪引っ越しになるかもしれませんが、とにかく改善策があるからです。

でも、そんなシンプルな理

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ムンクの叫びの分かりみがすごい(不登校の親やってました)

ムンクの叫びの分かりみがすごい(不登校の親やってました)

いえ、ムンクが子供の不登校で悩んでいたわけでは・・。でも、あの絵は見る人それぞれの叫びが引き出されるから、共感を得るというか支持される絵なんじゃないかなと思っています。

不登校児の親の何が辛いって、すでに大きな悩みの中にいるのに、すでにものすっごい心配の渦の中にいて吐くほどぐるぐる回されてるのに、不登校児へのご意見の総合受付、なんでも窓口になって外部への対応をしなきゃいけないってことでしょうかね

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毒を以て毒を制す(不登校児の親やってました)

毒を以て毒を制す(不登校児の親やってました)

不登校に陥る家庭の共通点のひとつに、家の居心地がいい(あるいは、学校よりまだマシと思える)ということがあります。

学校でイジられイジメられ散々な目にあったという男の子を知っています。しかし、意地でも学校へ行き続け、不登校にならなかったのです。それは、父親が怖かったからです。家にいて父親に何と言われるか何をされるか考えると、まだ学校へ行っているほうがマシ。そう言っていました。(どちらを選んでも地獄

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ゴール地点はどんな地点

ゴール地点はどんな地点

前回の記事を読み返してみたんですが、まあわかりにくいですね。しまったなと思っています。

なので、親の共通点のポイントだけお伝えしますと、

①子育てのゴールを設定していない

②子供の要求にひっぱられやすい

こんなことを言いたかったんですね自分。

今回は子育てのゴール設定について考えたいと思います。

私はもともと子育てのゴールなんて考えたこともなくて、子どもには好きなことに没頭させてあげた

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