【全文公開】言葉で数学を教える世界。ある種の解決法になるのでは?盲学校に学ぶ。

タイトル画像:親子が会話しているイラスト

算数や数学は数式を使って学ぶのは当たり前、と思ってませんか?

それができない世界があるのです。

視覚障害を持つ人たちが算数や数学を学ぶ時。

算数の教科書を見せずに、いわゆる朗読だけで教える事を想像してみてください。

算数でも大変。ましてや数学となるとどうやってるんでしょう。

でも、全国の盲学校では当たり前のようにそれが行われているのです。

日本の教育は均一

基本的に日本の教育は、高い品質&均一レベルが全国民に提供されている、という設計。

これは国の力を上げる事、上げてきた事、の事実として素晴らしいことです。

反面、カスタマイズにはまだ課題はあると思ってます。

均一の弊害

均一な教育。この方法を使って学習を進めると、脱落する子も一定割合で存在します。

しかし、現在の制度では、それを明確に救うシステムはありません。個々の先生に任されている。

補習とかあるでしょ?と言う方もいるかもしれませんが、システムとしてはそもそもの部分で「落とさない」形はありません。

これは、日本がかつてお手本とした「優秀な人材を見つける仕組み」がまだ残ってるから。

脱落者というより、到達者を探し出すシステムです。

また、現在の教材や進め方は、「それが合わない層」がいても、対応はできません。もちろん大多数をまずはシステム化するのは原則ですので、これ自体は一つの方法としては正解です。

今回は方向を変えたら、この「従来の方法論に合わない人」をカスタマイズにより減らせるのでは?という考え方。

数式を認識できない子はいるはず

研究したわけではなく、推論です。

今、視覚に障害がある方向けに、音声での情報提供を行う事業を立ち上げてますが、対象者には、「文字や構文を理解できない方」も入っています。

ディスレクシア、と呼ばれる症状を持つ方。

下のリンク:国立成育医療研究センターのwebページ

これは表示された「日本語」に対する認識の傾向ですが、数式にも同じような子はいるのでは、という推論。

文字として固定された数式が読み取れない子がいたら、確実に今の方法では習得させることはできません。

以下、数学的ディスレクシアという症状がある、という前提で話を進めます。

ならば言葉で数学を教えたら?

既に盲学校で実績のある「言葉で数学を教える方法」で、数式ディスレクシアの傾向がある子に教えたら、ひょっとして理解できるようになる子はいるのでは?と思いついた次第。

まず、数式にディスレクシア的な状況があるのか?さらに言葉ならその傾向があっても理解させられるのか?という二つ大きな調査は必要になります。

なので、今回の記事は解決編ではなく、推論を出した段階。

そもそも救うのか、放置か

上位をすくいとる方式の教育方針なのか、カスタマイズをしながら、様々な傾向の子の水準を引き上げるのか、という大きな決定は必要です。

個人的には、少子化が進んでいるのであれば、当然後者を設計するべき、と考えます。

どんな境遇でも大事な担い手として育てる。

その可能性をこれまでのやり方以外を開発して開拓する。

こういうグランドデザインを教育や政治が守ってくれる事を願います。

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日々の生活で、障害のある方に接してる人は少ないと思います。 幸い様々な方と仕事で知り合い、様々な気付きがありました。その気づきを書いていきます。 一見雑に見えることも書きます。リアルな接触体験は、ヒューマニズムに溢れたものばかりではないのです。 そのため、少しだけ敷居を作らせていただきます。

様々な障害を持つ友人がいて、一緒に活動するだけで、様々な知見が得られます。無力を感じることも。 でも、少しでも自分の気づきを世の中にシェ…

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