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今と昔の「友達」の違いを学生から学ぶ

タイトル画像:若者がたくさんいるイラスト

昔は、友達100人できるかな?と歌われてました。たくさんの友達がいること。それが大きな価値を持ってました。

歌では「100人であんなことやりたい」となってるので、自分を除くと、友達は99人なんですけどね。←脱線

今の学生たちを見てると、少々違う面が見えます。

・数はそれほど重要視しない
・自分の生活の範囲でのシンプルな関与

あたりが見えています。

この変化には、いわゆる便利なツールが、むしろ不便に関与してる気がします。

今の学生の友達、何人?

正確には対面授業の有無などによってもだいぶ違うとは思いますが、割と網羅的な資料を見つけました。

全国大学生活協同組合連合会の調査によると、20人未満の人が多いですね。

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画像:大学生協連合の調査から、友達が何人いるか?のグラフ

SNS以前、以降で大きい「2つの情報フィルタリング」

フィルタリング1 ビジュアル情報

リアルな付き合いでは、かなりの外見から来る情報が大きなウエイトを占めます。

実際の会話では、

・声の変化
・表情
・落ち着き具合
・肌の色艶
・身だしなみ
・手や指の感じ
・身振り手振り

などなど。これに、実際のやり取りの情報が重なる。

今上げた要素は、SNSでは全て欠落します。実際に残るのは要件をテキストにしたもの。

フィルタリング2 余計なこと情報

さらにやりとりのテキスト。相手に余計な心配をかけさせない、要件以外の情報は入れない、など、本来の要件には「余計と考える」情報も欠落。

実際のやり取りでは、言葉の端々や態度で喜んでそのことを伝えているのか、悩んでいるのか、なども判断できますが、テキストだとそうはいかない。

自然と「踏み込まない」関係に

これら、フィルタリングされた上に基づいてのやり取りでは、いわゆる「関係してる人」であっても「親友」とは呼びにくいかもしれません。

もちろん、丁寧なテキストベースのやり取りで友情が成立するケースもあります。でも、既読スルーを恐れての即時打ち返し文化では、なかなかこのような状況も起こりにくい。

結果として、お互いを傷つけない、煩わせない表面的なやりとりが安全になります。

お見合いの写真を見てるだけの状況に近いかも。

リモート環境で少し変化が

この状況は、やはり付帯的と思われがちな対面から得られる「その他」情報が無いと、変化はしにくい、と考えられます。

しかし、リモートでのコミュニケーションが頻発して、ある意味、少し「余計な」情報も増えました。

これが、テキストのみ、の世界から見ればかなりノイズ混じりのやり取りではありますが、相手のパーソナリティは掴みやすくなりました。

声が聴こえる、喋り方、表情、などの情報がものすごく友達作りには欠かせないんだな、と改めて思います。

大人があれこれ言えないが準備はしてさしあげろ

友達とはこういうものだ、などと偉そうに言える立場ではありません。

これらの状況を生む社会、技術を用意してしまったのは、大人。

この環境に生まれ育った若い世代が使っているやり方こそ、ある意味唯一の正解なのです。

それでも、発達段階に応じてのコントロールができる範囲では、当然するべきです。

批判ではなく、上手な使い方を知恵を絞って用意しなければ、単なる昔話になってしまいます。

自分自身この状況については、学習という切り口で記事にしています。

下のリンク:フルスペックデジタルから子供を守れ、という自分の記事

新デジタルマナーの誕生

マナー講師がビジネスマナーなどをレクチャーしていますが、特にこれからのデジタルコミュニケーションに特化した「デジタルマナー」が生まれる予感がします。

でも、これをレクチャーできるのは既存のマナー講師ではなく、これで育った層。

つまり、大人は引っ込んでろ状態、には変わりありません。

学生と触れ合えてラッキー

これらの新世代コミュニケーションは、現在大学で教えているため、非常に頻繁に接することができてます。

また、昔を知る立場でもあるので、比較もしやすい。

これは、「新世代デジタルコミュニケーション評論家」を名乗ろうかな。




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