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『このグラスが空くまで』

''君は自由さ''
バーで流れる曲の歌詞にそう歌われた。
本当にそうなのだろうか。
自由に恋をし、自由に旅をし、自由に仕事をしているのだろうか。
やりたい事がある。
それでも僕は動けないんだ。
罪を償う人生を生きているからだ。
自由なように振る舞うことしかできない、不自由な人間だ。
もう十二分不義理も親不孝もしたのに、人生を犠牲に生きなければと考えてる。

''思うがままに羽ばたけ''
この言葉で少しだけ気持ちが大きくなった。
大きい声で全てを終わらせたいと叫んでも良いのだろうか。
本当に?
本当の本当に?
良いよというなら責任とってよね?
と、僕はまた責任を他人に被ろうとしている。何て情けないんだろう。

''君が好きなんだ。どうしようもないくらい。心の底から幸せになって欲しいから、こんな中途半端な自分のまま気持ちを伝えたくないんだ''
これは僕自身の言葉だ。
一言で済むことを長々と書いてしまう。
あるべきなのは純粋な心だけ。
そしてそれがまだ僕の中には残っているのは確かだ。

''君を抱いて満ちる心なら、そうでない日に輝ける星じゃない''
だから僕は君を抱けない夜を一つ一つ抱いているんだ。

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