金融危機のシュミレーション 〜米国4,213兆円の損失〜
米国の30年住宅ローンが6.5%となりました。
金利が上がると、もっとも早く不良債権になっていくのが、世帯の債務です。
1億の米国世帯の債務は、15.6兆ドル（2125兆円）と史上最高額になっています。
まず、車のローンとカードローンに不良債権が増えています。
1世帯平均4,000万円くらいの住宅ローンの金利が、6%ならば利払いだけで240万円です。
米国では、住宅や車のローンは、ノンリコースローンです。
ノンリコースローンとは：通常のローン（リコースローン）は、借り手の信用に基づいて融資を行い、返済の原資は借り手の全財産が返済責任を負うことになる[1]。
ノンリコースローンの場合は、借り手は債務全額の返済責任を負わない。例えば、不動産を対象とした場合、返済の原資は対象となる不動産の産み出すキャッシュフローのみを返済原資に限定する[1]。銀行などの貸し手も、借り手に対し、対象の不動産以外の財産をもって返済することを要求できず、不動産運用終了後の不動産売却額が返済金額を下回っていても、それ以上は借り手に請求できない[1]。（ウイッキペディアより）
住宅価格が下がると、世帯は簡単に住宅を手放し、価格の下がった他の住宅に移ります。
車も簡単に手放します。
そのため、不動産ローンは証券化され、銀行に売却されるので、住宅ローン担保証券は銀行の不良債権になります。
現在、不動産ローン担保証券の価格下落が始まったばかりです。
2024年には、リーマン危機より深刻な金融危機になってゆくでしょう。
現時点での金融危機を簡単にシュミレーション（仮）すると。
株価は、時価5,000兆円、リーマン並みで50%の下落で、2,500兆円。
米国債31.4兆ドル(4280兆円）は、30%下落では、1,284兆円。
不動産担保ローン、11兆ドル（1430兆円）の30%下落で、429兆円。
合計で、4,213兆円の損失となります。
米国2021年GDPの、23.32兆ドル（3,179兆円）の1.32倍です。
それほど悲観的なシュミレーションではないと考えますが、現実はどのようになるのか・・・。
損失額が大きすぎ、コロナ危機の時のような、FRBのドル増発では間に合わないのです。
現在、短期的には、インフレ率も下がり、金利も下がってゆくという楽観的な見通しが多いようです。
金融危機とは、市場が「バブル」だと共通に認識した時に起こります。
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