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【4コマ漫画】クリスマスはいちごショートで🍰 昭和の北海道

50年前の北海道のクリスマス
クリスマスプレゼント
質素倹約がモットーの父は クリスマスプレゼントなんて 買うはずがありません。
私も、プレゼントをもらうことを期待したこともありませんでした。

でも両親なりに、子どもを楽しませたいという気持ちはあったのでしょう。簡素なツリーを飾り、ケーキを食べていました。

クラスの友達は サンタさんが来てプレゼントをもらったとか、今年のサンタさんは商工会のおじさんだったとか、話していました。
ちまたはそういうものなのだなあ、と別世界のことのように感じていました。

ある年のクリスマスイブ、町内に一軒のお菓子屋さんにケーキを買いに父と二人で出かけました。

冬至に近いこの時期、北海道では日暮れがとても早いんです。
夕方5時には真っ暗になってしまいます。
そんな夜の街へ。

この時期はまだ根雪になっていない年もあって、
溶けた雪の水たまりに氷が張って、それをパリパリ踏みながら歩いたり。

お菓子屋さんにはクリスマスケーキが並んでいます。
いろんな大きさの丸いホールケーキ、小さくカットされたイチゴショートやシュークリームなど。

確かホールケーキは 小さいものでも1800円くらいだったような気がします。逆にカットされたケーキは一個200円以下。

いつも父はカットされたケーキを4個買っていました。
私は、その隣に並ぶ大きな丸いケーキを見て、こんなの食べる人がいるんだなあ、とうらやましい気持ちでながめていました。

でも、カットケーキであってもケーキはケーキ。
年に数回しか食べませんから、うれしいことには違いありません。

面白いことに、今記憶に残っているのはケーキのおいしさよりも、
ケーキを買いに行った時の 父と手をつないだ感触なのです。
多分、それが父と手をつないだ最後だったからかもしれません。

最後まで読んでくださってありがとうございます💗







 


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