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【雑記】史上最悪級のネットリンチ・夏芽さん炎上事件について

こんにちは、ニコライです。今回は雑記です。

今回は、先日見かけた「ネットリンチ」、すなわち、ネット上での特定個人への誹謗中傷についてまとめます。なんでこんな話をするのかというと、今回とりあげる事件があまりにも酷い内容で、ショックを受けたからです。プーチンがウクライナに侵攻して以来、久々に頭に来ました。

最初に断っておきますが、今回は暴力的・性的・女性差別的内容を含みます。かなり嫌な思いをすることになると思いますので、閲覧する際はご注意ください。


1.事件の経緯

今回、被害に遭われたのは成人向けの台本師・夢小説作家の夏芽さん(@haru_nya_chan)です。詳しい経緯については、アクワレルさん(@cx41287)がまとめてくださっています。

なお、アクワレルさんに夏芽さんの近況や犯人について尋ねる人がいるそうですが、アクワレルさんもXで炎上を見かけただけで、新情報などは持ち合わせていないそうです。とても迷惑されているので、的外れな質問はやめましょう。

簡単にまとめますと、

「地上波テレビ放送で、なぜ名探偵コナンで殺人シーンが流れるのはOKで、レイプシーンが流れるのはダメなのか」というポストに対し、夏芽さんが「レイプシーンを子供が見ると、気持ちよければOKなんだと誤解する子供が現れる可能性があるから」とゾーニングの必要性を主張

ところが上記のポストがバズり、一部の表現規制反対派(いわゆる「表現の自由戦士」)やアンチフェミニストに「フェミニストが表現規制をしようとしている」と目を付けられ、炎上してしまいます。そうした中、夏芽さんにレイプさせろと脅迫する「コタツ」というアカウントが現れ、何度もアカウントを凍結しながらも、執拗に夏芽さんを脅迫し続けます。

その後、夏芽さんには複数のアカウントから凄まじい数の誹謗中傷、脅迫、罵詈雑言が寄せられるようになりました。一例をあげると、

  • 過去のポストから個人情報を特定され、それを拡散される

  • 自殺するか、レイプされるかを選ぶよう脅迫

  • アダルトビデオに出演させるために誘拐するという計画を立てられる

  • まとめサイトにボランティアで性行為をさせてくれると掲載されていると脅迫

こうした凄まじい数の攻撃に加え、脅迫してくる人たちに住所を特定されているという恐怖に夏芽さんは追い詰められ、自殺をほのめかすポストをするようになります。11月8日、夏芽さんのアカウントは下記のポストをしたのを最後に活動を停止しています。彼女が今どうしているのは不明の状態です。

2.ネットリンチの恐ろしさ

近年、ネット上での不特定多数による誹謗中や脅迫が後を絶ちません。最近では、「アンチのプロレス芸」発言で炎上した立憲民主党の塩村あやか参議院議員、日本保守党支持者に粘着されている政治学者、池内恵教授などの事例があげられます。

2020年にプロレスラーの木村花さんが誹謗中傷が原因で亡くなった際はかなり話題となりましたが、最近では元ジャニーズの性被害者の男性が同じように自死を選んでしまい、また、今年7月に亡くなった読者モデルのryuchellさんも、原因はSNSでの誹謗中傷ではないかといわれています。

著名人でさえ誹謗中傷に耐え兼ね、自殺を選んでしまうのですから、一般人の夏芽さんの心労はどれほどのものだったでしょうか。ただ無事を祈るしかありません。

なぜこのようなネットリンチが起きるのか。僕は、「攻撃していい」と見なした人物には容赦なく攻撃できる人間の心理があると思っています。こうした事例は歴史上枚挙に暇がありません。異教徒を虐殺して回った十字軍、魔女とされた人たちを拷問し、処刑した魔女狩り、革命派による虐待によって亡くなったルイ17世、関東大震災の朝鮮人虐殺、ナチス・ドイツによるホロコースト、文化大革命、そして現在進行形のイスラエルとパレスチナの戦争など……

恐ろしいことですが、手を下した側は自分が正しい・相手は間違っていると思い込んでいます。以前に「ためらいが重要」という記事を書きましたが、僕がそう感じるかなり大きな理由のひとつが、「自分が正しいと思い込んだ人々が悪行を重ねてきた」という歴史にあります。夏芽さんを攻撃した人たちは十字軍であり、ナチであり、紅衛兵なのです。

こうしたネットリンチ行為に対し、そろそろ本格的な規制や被害者救済措置を講じる必要があるのではないかと思います。先日、総務省では有識者会議が開かれており、今後良い方向へと展開してくれることを期待します。

3.主犯「コタツ」について

今回の事件の中心にいるのが、「コタツ」というアカウントです。「コタツ」は凍結をしながらも、新しいアカウントを作って執拗に夏芽さんを脅迫し続けた人物です。現在のアカウントは「勝共連合宏」(@vv_dgqaaid)のようです。
→2023年12月1日、上記アカウントは凍結され、新しいアカウント「表現の自由戦士太郎」(@rzkvlu)に移行したようです。

この「コタツ」、現・勝共連合宏表現の自由戦士太郎ですが、夏芽さん以外のアカウントにもしつこく誹謗中傷を繰り返している悪質ユーザーのようです。

この勝共連合宏について、X社に対して情報開示請求をされている方、ビクトルさん(@victoriam_jp)がいらっしゃいました。

ビクトルさんの情報によると、

  • 本名「ミゾブチ」

  • 年齢60代

  • 香川県在住

とのこと。さらに、やたらと政治の話、特に日本共産党がらみのポストが多いこと、「軍事費」など共産党独特の単語を多用すること、「共産党員か?」と指摘されるとムキになって否定してくることなどから、日本共産党香川県委員会の共産党員ではないか?と指摘されています。

共産党員であることを必死に否定するミゾブチ☟

彼がどこの誰でどこの政党に所属していようが、僕にはどうでもいいことですが、一刻も早く彼に誹謗中傷をやめさせる必要があります。Xで通報する機能がありますが、無意味です。アカウントが凍結しても次のアカウントが作られるだけです。警察への情報提供につながるインターネットホットラインセンターなどに通報するほうがよさそうです。

4.まとめ

改めて、インターネットの恐ろしさ、そして人間の恐ろしさを感じる出来事でした。繰り返しますが、夏芽さんの現状は不明であり、ただ無事を祈るしかありません。そして、こうした状況でも夏芽さんに対し誹謗中傷を繰り返している人々がいます。現状難しいかもしれませんが、こうした加害者になんらかの制裁が加えられない以上、同じことを繰り返すことになります。ネットリンチがおこらない仕組みや被害者救済措置が作られ、誰もが安心してネットを利用できる時代がくることを切に願います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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