おすすめ度 ★★★★☆
宮崎駿と養老孟司の対談集。最初に宮崎駿のイラストがたくさんあって、ジブリ好きは見てるだけで楽しいと思う。
基本的にはおじさんが、昔を懐かしんであーだこーだ自由に喋ってる。
私は、昔は良かったとは言いたくない派なので、全部に賛同できるわけではなかった。
でも、雑談のような会話の中にちゃんと刺さる言葉があって、やっぱり面白い人たちなんだなーと思える。
*
対談はそれぞれ「もののけ姫」と「千と千尋の神隠し」の映画が出た頃に開かれたらしい。20年以上前か。
以下、面白かったところ抜粋。
確かに、あるある。何かに批判的になる時に自覚しておきたい。
この対談は2001年の同時爆破テロの時期にされたものだ。
確かに最近のジブリ作品って、ムスカとかわかりやすい悪がいないもんな。
宮崎駿さんてもっと天才的で不遜なイメージ(偏見)があったので、ちょいちょい出てくる謙虚というか人間らしい言葉が意外だった。良い意味で、普通の人間なんだなと。
最後の養老孟司のあとがきも、ハッとさせられる。
こう書かれるまで、私も「先が見えない時代に、生きる力をつける教育」というワードにポジティブなイメージを持っていた。
でも、そうだよな。なんか変だよな。
先なんて見えないものだし、それを脅しみたいにしてせっつくのは嫌だ。
私も子どもたちも、もっと肩の力を抜いてのびのびやればいいのかも。
といったら、「すでにだいぶのびのびやってる方だとおもうけど」と夫のツッコミを受けた。