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【読んだ】あなたの人生、片付けます

おすすめ度 ★★★★☆

久しぶりに会った高校の友達がおすすめしてくれた一冊。
ストーリーが短めで読みやすく、スッキリ読後感もいい。
最近重めの本ばっかり読んでいたので、楽しく読める本は久しぶりだった。

タイトル通り、片付け屋さんのお話。
登場人物4人のそれぞれの人生を、片付けを通して描く。
ゴミ屋敷のような家に住むOL、妻に先立たれた家事力0の職人さん、大きなお屋敷に一人で住む捨てられない老婦人、一部屋だけ異常なまでにキレイにする女性。
どれも片付けを通して、人生の問題にも光が差していく前向きな話だ。
わかりやすい展開なので、ドラマなりそうだなーと思いながら読んだ。


私は結構な捨て魔で、夫は典型的な捨てたくない人間だ。だからよくバトルが勃発する。
読みながら、この片付け屋さん(十萬里さん)うちにも来て夫をなんとかしてくれんかなぁと思った。

しかし、現実は小説のようにわかりやすくはない。
夫は別に精神的に問題を抱えているわけでもなく、その気になれば私より上手く片付ける。
一方、私は整理整頓が下手なので「うむ、これ以上収納するのは無理だ!全部捨てよう!」とすぐ振り切った選択をしてしまう。
ポイポイゴミ袋に放り込んでいくと、夫が登場し「もったいない、まだ使える」など十萬里さん的NG発言をしながら、回収してしまう。
そして、それらをクローゼットに上手いこと雪崩が起きない程度に収納してしまうので、私は何も言えなくなる。

しかし、私はその密度が嫌なのだ。クローゼットを見ては、「奥のもの何年触ってないんだよ…使わないものを持って何の意味があるんだよ。」とイライラする。
クローゼットに収まればいいという話ではないのだ。私はスッキリとくらしたいのだ。余白のある丁寧な生活を…!
しかし私の論理は、ひたすら捨てることに罪悪感がある夫に通用しない。
思い入れがある、時々着るかもしれない、子どもが大きくなったら使うかも…など、、、あー!十萬里さんーー!

現実は小説やドラマのように、スッキリとはいかない。
長年使わなかったものが「ごく稀に」役に立って、夫がドヤ顔することもある。私も私でストレスが溜まると何もかも捨てたくなるので、問題ありな気がする。

正解はどこかにあるのだろうか。教えて、十萬里さん。

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