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【読んだ】こころの対話 25のルール

おすすめ度 ★★★☆☆

タイトルがいまいちだったけど、内容はそれなりに良かった。
25のルール、7つの法則、とかもう食傷気味だけど、2000年出版の本だから当時は新しかったのかもしれない。

中身はただ25章にわかれているだけで、別に25個のルールという感じはしない。
むしろテーマは一つで、「人の話をちゃんと聞く」=傾聴だ。
前回傾聴術の本を読んで、傾聴できるようになりたい、とおもって借りたので、私のニーズには合っていた。

徹頭徹尾、何度も繰り返し書かれているのが「あなたは相手の話を聞いていないし、相手もあなたの話を聞いていない」というもの。

人は、相手が話しているときに、ウンウンと相槌を打っていても、頭の中では自分が何を話そうか考えている。
つまり聞いていない。
同様に、相手も自分の話を聞いていない。
お互いに聞いていない状態で、キャッチボールではなく、ボール投げっぱなし状態。
「聞いてもらえていない」という不満や孤独感を感じてしまう理由はそこにある。

えっそうだったの?
いや私は確かにそうなんだけど。
人が話しているときに自分がなんて返そうか考えて、なんなら食い気味で返しちゃうタイプなんだけど、みんなそうなの?
なーんだそうだったのね、ちょっと安心した。

この聞き方は、あくまで自分が中心で、傾聴ではない。
自分の解釈で「この人はこういう事言いたいんだな」「こういう所あるからな〜」「こんな話したら喜ぶんじゃないかな」みたいなことを考えがち。
うぅわー全部当てはまる。
もう無意識レベルでそれやっちゃうよ。どうすればやめられるんですか!

というわけで、話は「とにかく聞け」という展開になるのだけど、ここはちょっと具体性が低い。
心を広くもち、すべてを受け入れなさい。そのためには自分を許し、安心感に包まれていましょう。みたいな。
以前読んだ仏教法話を思い出す観念的な話がひたすら続く。

なるほどね、確かにね、ってところはあるし、作者の体験談も説得力はあるんだけど、あまり実践的ではないなと感じた。
そりゃ、そうできればいいんですけど、人間なもんでなかなかできないのでありんす。

うーーん。。。

正直無理やろと思うところもたくさんあるけど、傾聴がほとんどの人にできていないというのなら、チャレンジしたくなるのが人の性。
みんなができないことやれるってかっこいいよね。

まずは、意識的に自分の解釈をいれずに、ただ聴く練習をやってみようかな。子どもたちを実験台にして…

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