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「新規事業の正解は?」という問いに対し「上の人を気持ちよくすること」と言われた新卒くんとその後…

新規事業担当のあるある話

今僕は日経の新規事業担当をしています。そのおかげもあり、様々な会社の新規事業担当の方や起業家とお話をする機会を頂けてます。

そこではよく「新規事業の正解ってなんでしょうねー」という答えがあるようなないような会話もすることもあります。先日の会食でもそれに近い話題で盛り上がり、ふと帰り道に懐かしい会話を思い出しました。

とある懐かしの日に

思い返すと僕が社会人として最初に遭遇した新規事業担当は、入社ほやほやの1年目の頃お会いした某社の新規事業担当のベテラン社員でした。新卒研修だったか新卒向けの大きな交流会だったかシチュエーションは忘れてしまいましたが、その方が自分がこれまで立ち上げてきた事業を誇らしく新卒くんたちに説明し、その後質問するような時間がありました。

そこで同期が

「たくさんのことをやられているのはわかりましたが、失礼ながらどれも客観的に見るとヒットしているような案件はないように思えます。〇〇さんにとって、新規事業の正解は、たくさんの事業をつくることなんですか?それとも成功する事業をつくることですか?」

という今思うと中々に新卒としては?新卒ならではの?大胆な質問をしました。その質問も「良いこと聞くな」と思い、よく覚えていますが、そのときの回答も更に衝撃だったのでよく覚えています。

「残念ながらどちらも不正解。新卒に言っていいかわからないが、正解は上の人が気持ちよくなること。自分は上の人の考えを汲み取ってそれを実現するスキルが長けていると思っている」

こんなような回答だったと思います。当時は中々に衝撃でした。自分はどっちも正解だと思ったからですし、まさかの回答だったからです。新規事業担当という仕事がどんなものかそこまで理解はしていなかったですが、ひどく幻滅したことを覚えています。

あれから時は経ち…

それから何年も時が経ち、会社も新卒の頃とは変わり、たまたま僕も新規事業担当になりました。

今思うと「上の人の考えを汲み取って実現して気持ちよくする」ことは立派なスキルだなーとは思います。

しかし、今でもあのときの同期の質問への答えは「どちらも不正解」ではなく「どちらも正解」なのではないかと思って仕事をしています。

新規事業担当は自分のためにも会社のためにもやっぱりヒット事業を作りたいし、そのためにはどうしてもたくさんの事業を作る中で打率を上げるしかないんじゃないかな?と思います。

とはいえ出資を決定するのは社内事業の場合は、投資家でもファンでもなく上層部ですので、「上の人の考え」をしっかりと考えることも重要です。なのでやっぱり正解はないのかな?と言う堂々巡りですが、それもまた新規事業担当の醍醐味かもしれません。

入社してすぐに新規事業担当という仕事の夢を壊され早々に違う職種になった新卒くんは、巡り巡って新規事業担当として新規事業を愛するようになったというお話でした。

このような新規事業担当なリアルな声が聞ける講座もNサロンにあります

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