にかしど

時々、かきます。22歳。間違えて先に出したリンス。

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  • 何もかも絶望した夜、じゃがいもに花が咲いた

  • ショートショート

  • 100%お天気

    お絵描きしてます。

  • 自由律俳句

  • そうめんを流して食う(ことわざカヴァー)

    ことわざカヴァー

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蟹の内輪差

忙しさのあまり蟹の列に横入りした。忙しさのあまり蟹の不器用さに薄笑いを浮かべた。忙しさのあまり蟹を剥かずに食べた。忙しさのあまり前しか見られなかった。 そんな激動の日々から一変した。方々から、感染症拡大防止のため外出を控えるように強く言われた。幸か不幸か、暇ができた。心に余裕が持てた。 蟹と向き合った。今までの時間を取り返すように蟹と向き合った。僕がボクシンググローブをはめ、申し訳ないほど蟹にジャンケンで勝ち続けた。お互いがお互いの不器用さを笑い合った。蟹と向き合った。ホコリ

    • 帰路

      君のせいでみんなに猫背って茶化されるようになったよ。 綺麗な宝石を盗んだ少女のような雰囲気でいます。 逃げ出しかねない二秒前のような眼で八秒前からいます。 なんの伏線にもならない黒猫。   #ショートショート

      • 三行小説⑨

        『幸福論』 (前略) 今、野良猫を本気で追いかけている。 (後略) 『そういうこと』  犬は結果だけしか見ないし、人間だけだよ、それまでの過程を見るのは。 理由なんてものはないよ。 今年もオオクワガタが雌だ。  『最終回』 悪さをするのはそこまでだ! 白レンジャー、白レンジャー、白レンジャー、白レンジャー、白レンジャー! 最終回のレンジャー隊は色褪せていた。 #小説 #ショートショート

        • 嫌になっちゃったよ

          修行一日目   ゴリラが陶芸したようなお椀。 修行二日目 ゴリラに陶芸させたようなお椀。 修行三日目 ゴリラと陶芸したようなお椀。 修行百〇三日目 ゴリラと陶芸したようなお椀。 修行百〇四日目 クビ。 三日後 再入門。 修行一日目 ゴリラが陶芸したようなお椀。 修行二日目 ゴリラみたいなお椀。 修行三日目 欠席。 修行四日目 ゴリラみたいな陶芸家。 修行五日目 欠席。 修行六日目 お椀みたいなゴリラ。 修行七日目 ゴリラたるゆえん。 修行八日目 ゴリ

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        蟹の内輪差

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        記事

          全身人間

          僕は全身人間。下半身が人並みで、上半身が人並みの全身人間。人並みっていうか、人。僕は、ケンタウロスの父からも、ミノタウロスの母からも愛されていた。僕は、ケンタウロスとミノタウロスのハーフの全身人間として、何一つ不満もなく、幸せだった。 でも、ひとつ気になることがあって、僕の腹部の周囲は、ヘソを含む幅20センチくらい、帯のように、ちょうど焦げ茶色に変色している。僕は全身人間。これは誰の何由来?メンデル的に大丈夫なやつ?最近、隔世遺伝って言葉聞いた気がするけど僕それってことある?

          全身人間

          戦友とカフェにて獣

          お会計を終えた紳士が扉を開け放って、一瞬感、やっと外で行われている祭囃子の喧騒が入り込んでくるくらい。扉が閉まった後は、永遠の静寂。 コーヒーの水面からは生まれたての湯気が上がる。そして、2人の間には静寂が獣のように息を潜めていた。   「あれどうやったの、最後のやつ」 「必死だったから覚えてない...」   沈黙。獣。 戦友とカフェで話が弾まない。弾みかけもしない。戦友は目の前のミルクレープを細いフォークで遊んでいるし、一方の僕もおしぼりの端を指でこねくり回してい

          戦友とカフェにて獣

          三行小説⑧

          『胴長』 ダッダックスフンンドが曲がり角で滞る。 ダックスクスフンフンドが曲がり角で滞る。 ダックスフンドは曲がり角で滞る。 『ビンゴ』 ビンゴ!と言えなかった。 カードをポケットしまい込み、行く帰り道。 寒くて暖を取ろうとした手の指が虚空をすっぽり埋めた。 『あるよ』 大空を眺めてる。 だけど、あるよ。 性欲。 『飛翔』 しばらくコーチに怒られている。 壁に張り付いていたさなぎは羽化を始め、蝶となった。 飛んでゆく、飛んでゆけ。 #3行小説 #ショートショート #小

          三行小説⑧

          『親指坊主』

          『親指坊主』

          『水平線坊主』

          『水平線坊主』

          人っていう字

          緊張すると人っていう字を書く。手のひらに書く。 それをいっぱい口に放り込む。胃にたまる。人、胃にたまる。いっぱいたまる。人っていう字は二股に分かれているから胃から腸へ送り出される際、引っかかる。胃の出口に頭突っ込んだ状態になって、二股の足が引っかかる。人引っかかる。いっぱい人引っかかる。発表うまくいく。

          人っていう字

          ラスボス

          ラスボスの付箋に「今週金曜、勇者3人」 大地のうめき、マグマの鼓動、ラスボスの吐息。 ラスボスは弱点部位が小さくて嬉しい。 時々、ラスボスは弱点部位が大きくなって悲しい。 斧を振り下ろすたびにラスボスからシャンプーの香りが香る。 ラスボスの検便が桁違いに大量。 ラスボスの肩に歴代の勇者の剣が刺さっている。 ゲームの電源が切れるとラスボスと主人公が互いを誉めあう。 実は過去にいじめられていたというラスボスあるある。 強さを求めるあまり孤独になってしまったというラスボスあるある

          ラスボス

          三行小説⑦

          『朝礼』 泥団子の隠し場所を勘付かれたのか。 その朝はいつもより騒がしい気がした。 「起立!」 『存在』 自動消灯。 舌打ち。 便座の熱。 『通訳』 無数のマイクと焚かれるフラッシュ。 ラスボスの呻き声。 通訳士の呻き声。 『約束』 雰囲気でホームランを打つと約束してしまった。 腕がもげるほど回す回す。 俺は三塁コーチだ。 #三行小説 #ショートショート #小説

          三行小説⑦

          100人自首[完全版]

          1〜10 溜まったマイルを存分に使って渡航先で自首。 自販機の返却口を覗いていきながら自首。 タイルの白のところ踏んで行きながら自首。  タイルの白いところが途切れていたので自首を諦める。 おかずをレンジでチンしたまま自首。 このちり紙がゴミ箱に入らなかったら自首。 自首後に言い訳。 勝訴後、別件で自首。 このCMが終わったら自首。 時効が迫りつつある中、次の一歩を後押しする特別なシューズを履いていたため、なんとか自首に間に合ったナイキのCM。 11〜20 福男になったその

          100人自首[完全版]

          僕たちの絵描き歌

          指揮者のいる絵描き歌。 最後の「あっという間に~」で下書きの清書する絵描き歌。 感情だけで描く絵描き歌。 「まずは朱印を用意して~」から始まる絵描き歌。 最後の「あっという間に~」で隅に「※絵の仕上がりには個人差があります」と書く絵描き歌。 前奏しかなかった絵描き歌。 絵描き歌が終わってもドラムがうるさい。 「かっこいい岩がありまして、すごい池を描いちゃって~」とそれぞれの主観に任せる絵描き歌。 ゲルニカの絵描き歌。 最後の「あっという間に~」でクッパのキャッスル城描き上げ

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