ラスボス

ラスボスの付箋に「今週金曜、勇者３人」
大地のうめき、マグマの鼓動、ラスボスの吐息。
ラスボスは弱点部位が小さくて嬉しい。
時々、ラスボスは弱点部位が大きくなって悲しい。
斧を振り下ろすたびにラスボスからシャンプーの香りが香る。

ラスボスの検便が桁違いに大量。
ラスボスの肩に歴代の勇者の剣が刺さっている。
ゲームの電源が切れるとラスボスと主人公が互いを誉めあう。
実は過去にいじめられていたというラスボスあるある。
強さを求めるあまり孤独になってしまったというラスボスあるある。

ラスボスに誰も履修登録の方法を教えなかったため、ラスボスが退学。
ラスボスがダウンロードの渦巻きに酔って吐いた。
ラスボスの目薬が下手。
ラスボスはドネーションで成り立っている。
夏休み明け、種を変えられたのか、違う野菜が立派に育っていた。

感情だけで描くラスボスの絵描き歌。
ラスボスに知恵の輪を貸さなければよかった。
ラスボスにAir Podsを貸さなければよかった。
ラスボス、綿毛を飛ばす。
勇者の正論にラスボスの振りかぶりが一瞬止まる。

ラスボスが蝶々を追いかけるまでは良かった。
ふと勇者の言っていたことを思い出す。
ラスボスが何をしたわけでもないが勇者にやられた。ただ生きているだけなのに。
目薬の瞬間だけ火を吹きやめるラスボス。
肩やら背中やらの突起が邪魔でうまく寝つけない。

「その突起、着脱可～？」と街の若者の野次が辛い。
「あと５分寝かせて」と勇者に、ラスボス。
ラスボスと仲良くなり、ともにラスボスとアルプス一万尺をし、死んだ。
ラスボスと仲良くなり、ともに時間を過ごし、僕の言葉にラスボスが泣いてくれて、ラスボスの涙に溺れて死んだ。
ラスボスの千羽鶴がむごい。

僕は何にでもなれる、ラスボスが太陽に手をかざす。
文庫本をめくる乾いた音、窓際で伸びるレコード針の影、ラスボスの吐息。
蹴るための石ころが見つからないラスボスの帰り道。
ラスボスの部屋に壊れた取手ばかり並ぶ。
ラスボスが帰宅後、壁に刻まれた「勇者 正正正正一」に棒を一本付け足す。

ラスボスのオカリナは森の子守唄です。
すみません、僕の背中、サラダバーじゃないです。とラスボス。
あいつの「マーマーミーヤァ」が残響している。
子供たちに背中で遊ばれていたので形だけ怒っておく。
小さなオルゴールを開いてから眠りにつくラスボス。

ラスボスが日めくりカレンダーを１日めくり忘れていたためみんなとの予定が合わない。
あなた強いだけじゃないよね？と占い師がラスボスに。
秋めくラスボス。
自分が言われて嫌なことは言わないように気をつけるラスボス。
「理性が働いている限りは・・・」ラスボスが自信なさげに朱印を押す。

一緒にマリオカートしている女がカーブで体も一緒に動いているのを見た微笑むクッパ。
ラスボスに言われた あす殺す あーあ、死んだ マーマーミーヤ。
ラスボスも工夫する。
ラスボスの呻き声、通訳士の呻き声。

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