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もう一歩先を考える〜小説のちょっとしたコツ

崖っぷち作家のニジマルカです。

小説のちょっとしたコツや小技をご紹介するシリーズ。

今回は「もう一歩先を考える」です。


一歩先って?

よく創作の本に「最初のアイデアは捨てて、もう一歩先を考えよう」みたいなことが書いてありますよね。

最初に出すアイデアは陳腐なものになりがちなので、その指摘は間違っていないと思います。


ですが、「もう一歩先」というのがわかりにくいのです。

具体的にはどういう意味なのでしょうか?

今回はもっともわかりやすい「一歩先の考え方」をご紹介します。


一歩先=未来

簡単には、

  • 一歩先を考える = 未来を考える

と捉えるのがわかりやすいです。↓

一歩先=未来


なにかのアイデアを出したとして、その状況やキャラが未来にどうなるのかを考えてみるのです。

つまり、

「それをすると未来にどうなるのか?」
「そのキャラは将来どう成長するのか?」

といった感じで考えるわけです。

基本的には明るい未来を考えた方がいいので、

「うまくいくとどうなるのか?」
「どう発展するのか?」

と想像するといいでしょう。


ちょっとわかりにくいと思うので、例を出して考えていきます。


実例で考えると

たとえば最初のアイデアとして、

「盗撮が趣味の高校生を主人公にしよう」

と考えたとします。


このキャラが将来どう上手くいくのか考えてみると、たとえば

  • 盗撮した女性がストーカー被害に合っているのを助ける

  • 撮影技術を活かして世界的なカメラマンになる

  • 何かの事件の決定的な証拠を写し、犯人を捕まえる

  • 盗撮していた女性の魅力に気づき、彼女を大スターにする

などが思い浮かびますね。


また、たとえば、

「ドラキュラの末裔が活躍する話にしよう」

と、よくある陳腐なアイデアを出したとします。

これも「未来はどうなるだろうか?」と考えてみれば、

  • 血液業界の闇を暴く

  • 血をきれいにする健康療法の創設者になる

  • 吸血鬼の国をつくり、日本から独立する

  • 不死身の性質を活かして宇宙開発などに乗り出す

  • 血液の病気を治す名医になる

などが出てくるでしょう。


このように、もう一歩先=未来を考えてみると、また違ったアイデアに繋がっていきます。

そこからさらにもう一歩進めてもいいですし、あるいはそうなった未来のそもそもの原因(元のアイデア)を考え直してみることもできるでしょう。


「一歩前」を考えるのも良い手

また、一歩先を考えるとともに、一歩前、つまり過去を考えてみるのも良い手です。

話の構造はいろいろですが、読者が好きなパターンの1つとして、

  1. 過去に栄光があり、

  2. 現在は落ちぶれているが、

  3. 未来に大逆転する

があります。


これを踏まえた上で「一歩前」を考えてみると、さらに大きくアイデアを捉えることができます。

図にするとこんな感じです。↓

過去→現在→未来


たとえば上で出した「盗撮する主人公」のアイデアなら、

  1. 過去(一歩前)奇跡のカメラマンとして名声を得ていた主人公

  2. 現在(ゼロ) いまは落ちぶれて盗撮まがいのことをしているが

  3. 未来(一歩先)盗撮に気づいた女の子と協力して、世界的な報道カメラマンとして復帰する

などが思い浮かびますね。


このようにアイデア単体で考えるより、時間軸で考えてみると、手軽にアイデアを広げることができるのです。


今回のまとめ

小説のちょっとしたコツ「もう一歩先を考える」でした。

  1. 一歩先=未来を考える

  2. その設定やキャラが将来的にどうなるか考えてみる

  3. 上手くいく未来を考えるのがオススメ

  4. 一歩前(過去)を考えてみるの良い手

  5. 過去→現在→未来と時間軸で考えるとアイデアを広げやすい

簡単な方法なのですが、わりと考えないものなので、アイデアで詰まっているなら一度試してみるといいですね。

まずは未来を考えるだけでもアイデアが広がると思います。

それではまたくまー。

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