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「教える」のではなく「引き出す」・アセスメントその1/発達メソッド

◆学習の基本

当たり前のようですが、学習の基本は「読む」、「書く」、「計算する」の三つです。このうちの、読むと書くは、「母国語」を指しています。私たちは母国語を会得するところから出発をして、それを取り入れアウトプットしていきます。母国語で習得していないものを外国語で表現することはできません。


人が基本的に、母国語で最低限の自己表現ができるようになり、周りとのコミュニケーションが取れるようになるのは大体7歳頃です。

それを考えますと、少なくとも7歳より前には母国語以外の外国語を意識的に学ぶことは避けるべきです。


現在は、父母の母国語が違ったり、生まれた地域とは別の言語の国に住むことも多くあるので、そういう場合はまた個々に対応が必要です。

私が今回お話ししているのは、父母がともに同じ母国語を持ち、その母国語の国で暮らしているという前提でのお話です。(日本に住み、日本で育った母国語を日本語としている両親と暮らしている、というパターンですね。)


その中で学習の基本の「読む・書く・計算する」に不都合を感じている子は年々増えてきています。


◆能力の違いではない

それは消して、それぞれの子供の能力が低いということではありません。人が持つ能力というのは基本的にあまり大きな違いはありません。


アインシュタインの脳が保存されているのを、ご存じですか?あのアインシュタインの脳と、わたしたち一般人の脳も構造的に大きな違いはありません。


しかし、後天的な「なにか」で違いが生まれてくるのです。

ですから考え方の基本として、その子に無いもの・できない事を与えるのではなく、元々持っているが上手く活かせていない、または眠っているその子の力を引き出すというアプローチを取ることになります。


◆引き出すのは「何時がいいか?」

もう一点は、引き出すというのにも、「適切な時期」があるということです。先ほど7歳前には基本的に母国語以外の言語を学ぶことは避けるべき、というお話をしましたが、

その子の年齢により、


●何か体験が少なかったという可能性と、

もう一つは

●その子の年齢より早い、つまり時期がそぐわない体験があった、という

二つの可能性があるわけです。

現代では、後者の方が影響が多いと考えられます。


一般的には、「早く与えた方がいい」という考え方をする人も多いのですが、早いことというのは良いことよりも後々、悪い影響の方が多いことも知っておいてください。


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