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子どもの恋⑩

中学に入り初めて恋人が出来ました。家庭環境が複雑だった私には子どもの恋とはいえ恋愛はとても特別なものでした。生まれた家や家庭は幼き頃から早々変わるものではありません。その中で友だちや恋人という新たな選択肢であり道である可能性が生まれてくるというのは、幼き私にはとても大きく可能性を感じるものでした。

この子と結婚したら新たな家族というステージに行って家族が上書きされる


その可能性が少しでも含まれているという事実が私にはとても大きかったです。現実逃避にも夢にもなり得ました。この頃の恋愛は私にとってとても特別なものであったと同時に、相手にとっては重かったものかもしれません。なるべく出さないようには心がけていましたが、どうしても居場所を求めている感はあったように思います。

このまま2人でどこかに逃げてしまおうか


そう考えるだけで私の人生に少し光が差した気がしました。同時に相手には幸せな家族があり、帰る場所があり、その必要がないことも理解していてその狭間でもがいていたように思います。このもがきは当分続いていました。逃げると現実がすぐに追いかけてきます。このイタチごっこがずっと続くのです。ある日現実に追いつかれて背中をポンと叩かれ

はい。アウト。君の負けね。


っと言われた時が本当の自分のスタートだった気がします。その時に本当の自分を見つめ直すことが出来、向き合えたように思います。人生というのは時には負けてみるのも悪くないのかもしれません。

母はバツ1からの不倫で、姉2人と父親はバツ2です。私だけ妻と娘のお陰で問題なく長年うまくやっていけております。母親たちはまだイタチごっこの中にいるのかもしれません。

日々変わる努力が必要なのだと思います。

昨日許せなかった事は、次同じことが起きた時に許せる努力を

昨日受け入れられたものは、それ以外も受け入れられる努力を

謙虚な気持ちが大切なのかもしれませんね。私もまだまだ足りないことだらけです。自分が納得出来る足りたと思える日は来ることはないと思います。だからこそ、そこに近づけるよう日々考えていきたいと思っております。



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