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#16 ボランティアの声(2022年1月)

こんにちは。NPO法人にいまーる 理事の吉井です。
現在、NPO法人にいまーるには、毎週と言って良いほど学生ボランティアが足繁く通っています。

ボランティアの内容は「ろう・難聴者と手話でおしゃべりすること」。これの何がボランティア?と思うかもしれませんが、普通に生きていて聴こえる立場と聴こえない立場が、腰を据えてじっくり話すことがどれほどあるでしょうか?文化や言語、ライフスタイルなどを共有し、違いを知り尊重しあう。おしゃべりするだけでも立派な社会活動であると我々は考えています。

連載「ボランティアの声」では、直近でボランティアに参加していただいた学生さんの感想や気づきをご紹介いたします。


■参加者Aさん(手話学習歴:1年弱)

■活動内容 : パソコン指導

■感想

今日はタイピングの練習を一緒にしました。
漢字の「音(おん)」を、ろう者はどのように捉えているのかについて考えさせられました。
タイピングの練習中、訓読み・音読みの区別や、助詞の使い方など、「どうやって使い分けているのか?」と聞かれましたが、普段当たり前に使っていることを上手く説明ができず、母語(日本語)の文法の難しさに気が付きました。
自分は生まれたときから自然に聞いて身に付いている文法や漢字の使い分けですが、ろう者にとっては本当に難しいんだろうなあと感じました。


■参加者Bさん(手話学習歴:1年弱)

■活動内容 : 手話の読み取り練習、利用者との交流

■感想

今日は動画を使った手話の読み取り練習をしました。
使ったこと動画では、ロールシフトが多く見られたり、いわゆる日本手話を表現していました。語と語の間隔や見せ方がとてもわかりやすく、話すときに何を意識しているのか気になりました。こういった見せる力を身につけていきたいと思います。
また,<おもしろい>という手話表現を肩のあたりを叩いて表している場面がありました。自分はお腹のあたりをポコポコするものだと思っていたので、語のどの要素がその語たらしめるのか、重要視される部分であるのかに興味が湧きました。


■Cさん(手話学習歴:1年弱)

■活動内容 : 手話の読み取り練習

■感想

今回の読み取りの練習に使った動画では、Zoomなどのオンライン会議システムを使っている場面がありました。
そこで、オンライン会議システムはろう者が使う際、使い心地として何か思うところはあるのだろうかと考えました。
音声であれば受動的に聞けますが、手話の場合だと能動的に画面を見る必要があるため,誰か1人が話し始める際に、画面を見ていない人を呼びかけたり、注意を引くのが難しいなどの違いがあると感じました。これからもそういった違いを探していきたいと思います。


ボランティアの実際の現場では、ろう・難聴者と一緒に話しながら動画を見たり、軽作業をする程度なのですが、学生さんから上がってくる活動報告書にはいつも驚かされます。気づきや発見、思考の深さが感じられて嬉しく思います。

聴者とろう者の交流の場は、ろう者にとっても発見や学びがあり、大変有意義なものであると考えています。
これを読んでいる手話学習者で、実際にろう者と交流する機会がないという方はぜひお問い合わせ下さい!

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文:吉井大基
▶︎ Twitter:@dyoshy_
▶︎ Facebook:@daikiyoshii4321

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