無題

新型コロナウィルスは安倍政権の息の根を止めるのか…

    新型コロナウィルスの感染拡大が止まらない。

 それもその筈で、判っているだけで500人近い感染者を出したクルーズ船「ダイヤモンドプリンセス号」での対応、さらにそこから陰性だとして970人もを下船させ、他国のように隔離観察をする事もなく、それこそ公共交通機関で帰宅させた乗船客からも感染者が発覚。院内感染は勿論、誰から感染したかも判らない「市中感染」が全国で発生。学校の教師や老人擁護施設の職員など感染を拡大させるキーとなる施設の関係者からも感染者が出るようでは、政府、厚労省の防疫対策は大失敗と言ってもいいだろう。

 問題は、それだけではない。

 先日、こういうツイートをして既に21万人以上の方に見て貰っているようだが、厚労省、日本政府が新型コロナウィルスに感染しているかどうかの検査をしていない、という問題が実はあるのだ。

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      ※けんもねずみ @kenmo_economics さんツイートより借用

 twitterでは既に紹介ずみだが、厚労省の日報などによれば、クルーズ船の乗船客を除けば、2月21日までに新型コロナウィルスの感染の有無を調べた件数は日本国内でわずか693人にとどまっているのだ。

   それに対して韓国は現在1日5000件のペースで検査を行っていて、検査をした合計は1万3千人以上。さらに間もなく1日1万件の検査体制に移行する予定とのこと。

  韓国ではカルト新興宗教教団の集団感染などがあって感染者が急増。ついにクルーズ船乗客を除いた日本の感染者数を上回ったという報道もあったが、1万人以上の検査をした韓国と千人にも満たない検査しかしていない日本の感染者数を比べる事自体が無意味なことは算数が理解出来る人ならば誰でも判る筈。

   この新型コロナウィルスの感染の有無を調べる検査、「リアルタイムPCR法」という方法で行われているのだが、検査キットの不足などもあって日本では当初1日最大300件が限界と言われていたが、中国からも検査キットの寄贈が相次ぎ、民間にも委託することで1日3000件までは可能になったとも言われている。ただ、現実には日本では1日100件も行われていないのだ。

  また、既にもっと効率よく多数の検査を可能にする機器がロシュから発売され、それを導入すれば1日1万人単位の検査も可能になるという指摘も専門家からはある。

  ただ、厚労省も日本政府も検査数の拡大には乗り気というには程遠いのが事実。

 現在の新型コロナウィルスの感染の有無を調べる検査は「行政検査」というもので、患者は勿論、医師や医療機関がどんなに望んでも勝手に検査をすることは出来ず、あくまでも行政機関に依頼をして検査をして貰う仕組み。だから感染に不安を抱く国民は勿論、医療関係者からも検査が受けられないことに不満が出ている状態なのだ。

 では、なぜ厚労省、日本政府は新型コロナウィルスの検査をしたがらないのだろうか?

 ここから以降は事実というよりもあくまでも私の推論ということになるので、その点は予め承知してほしいが、理由は簡単だろう。

 検査をしなければ感染者数は検査した数以上には絶対に増えない。つまり検査をしないことで公表する感染者数を減らすことが可能なのだ。

 桜を見る会、黒川検事長の定年延長の問題などで、流石に安倍への逆風が強まっているし、もはや安倍の悲願とも言える改憲、改憲案の発議や国民投票はほぼ不可能という状態。そんな中、いま安倍がこれだけは是が非でもと思っているのは東京五輪の開催なのはほぼ間違いない。

 ただ、新型コロナウィルスの感染者が激増すれば、当然、国内外からも東京五輪の中止という話も出てくる。改憲をする為にも四選を目指すとすれば、みんながまだお祭り気分の五輪後に解散総選挙をするしかない安倍にとってはそれは何としても避けたい筈。勿論、五輪のメインスタジアムでスピーチするような真似も安倍は大好きだろうが。

 で、その為に一番てっとり早い、効果的な方法は何かと言えば、日本での感染者数を減らすこと。勿論、実際の数ではなくても、公表する感染者数でも構わない。こう考えると、安倍政権が検査をしない、検査の数を増やさない理由が判る筈だ。

 また、あまり知らない人が多いが、今回の新型コロナウィルスのような感染症はそれこそ何の対策もせず、感染者をどんどん増やしてしまっても数カ月から半年ぐらいでほぼ確実に終息する。これは感染者が増えることで多くの人が免疫を持つようになる「集団免疫」という仕組みがあるからなのだが、そういう意味では本当の感染者数を調べず、感染拡大をわざわざ防がなくても大丈夫だとも言えるのだ。

 ましてや今回の新型コロナウィルスはSARS(重症急性呼吸器症候群)に比べれば致死性は明らかに低い訳で、その点も安心とも言えなくもない。

…で、こういう話を安倍も誰か専門家から聞いて知っている筈なのだ(それこそ懐刀の和泉補佐官の愛人で、医師免許を持っている大坪審議官かも知れないが~苦笑)。 

 ただ、ここには大きな盲点、欠点が存在するのだ。

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 上の図は、皮肉なことに政府、内閣官房がかって新型インフルエンザの対策として発表したものだが、今回の新型コロナウィルスでも構図は一緒。

 つまり、何の対策もせずに一挙に感染者を増やせば、「集団免疫」でそれこそ早く感染は終息する可能性があるのだが、一気に感染者が増加。今の医療体制を超えた患者が医療機関に押しかけ、つまり医療を受けられない感染者、患者が巷に溢れる「医療崩壊」を引き起こすのだ。

 これは普段ならば治療を受けることで助かった患者が次々に死んでいく事と同義だし、本来は致死性の低い新型コロナウィルスの感染による死者を激増させ、致死性を格段に高めてしまう。それこそいま中国の武漢で死者が続発しているのも新型コロナウィルスが怖いというよりも医師や医療機関が足りない医療崩壊のせいと考えるべきだろう。

 勿論、極端な事を言えば、国民の生命よりも東京五輪が大切だと思えば何もせずに早く感染、流行を終息させた方がいいとも言えるし、そもそも重症化するのは高齢者や持病のある人が多いのだから、そんな輩はどうなってもいいとも言える……勿論、安倍や厚労省、日本政府がこんな風に考えているかどうかは、私は知らない。

 ただ、安倍が福島原発について『アンダコントロール』という嘘によって招致した東京五輪を、今度は新型コロナウィルスついてもまた『アンダーコントロール』という嘘をついて開催しようとしていのは間違いない。

 こんな安倍政権の存続を許していいのか、私たち国民は今こそよく考えるべきだし、私たち国民の息の根を止められる前に、今度こそ安倍政権の息の根を止めるべき時だろう。

 最後に付け加えれば、潰瘍性大腸炎でステロイドを常用している安倍自身が新型コロナウィルスなどの感染症に対して免疫力の弱い、高リスク者な訳で、今のままの無策ならばそれこそ本当に自らの息の根も止めかねないのだが…。


※Photo image by 厚生労働省HP

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