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82年生まれ、キムジヨン

久しぶりに小説を読んだ。
男女不平等の現実を体感する、そんな本だった。


この本を読んで思うのは、これからの世の中が生きやすくなっていけばいいなということ。女性たちが子どもを産む選択をするのならば、もっともっと安心が溢れる世の中であってほしい。選べる道が困難なものでなく、誰もなんの犠牲にもならず、不安に押し潰されそうな日が続かない、そんな世の中になればいい。


女性にはどうしても妊娠と出産、子育てというものがまとわりつく。結婚して、子供を産んで、夫が育児を分担し2人で並んで歩いて行けるなら。母親が母親であるということを幸せに感じられるなら。
けれど積み上がっていく日々はそんなに綺麗なものじゃない。その人が歩んできた過程、置かれた状況、生活の中でどこかひとつにでも小さな穴があけば、幸せと呼べる平凡な日常だってすぐに萎んで小さくなってしまう。幸せは脆いものだ。だけどすぐ目の前に転がっていて、手に取ることができることも、きっと本当は十分にわかっている。

事前にあらすじを知って読んでみたくなったというわけでもない。購入した雑誌のおすすめ書籍のページや、フォローしているインスタグラマーのストーリーにひょいと出てきて、頭の片隅になんとなく表紙のイメージが残っていた本。タイトルが印象的で、韓国と縁もゆかりもない私はなかなか手に取らずにいたが、ふと読むに至った。

女性ならばこの小説のどこかしらで必ずや自分を重合わせてしまうだろう。そして、読みながら目頭をジワっとあつくさせるかもしれない。自分を重ねているうちに、流れるように読み終えてしまう。そんな本だった。

#読書感想文

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