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思わぬところで、知らなかった自分と向き合うことになった話。①

実は最近、自分のセクシャリティーというものに疑問を持ちはじめている(ほぼ確信に近いけど)。

自己紹介にもあるが、私は既婚で、子持ちである。

我が子を産んだのは私で、我が子の実父は私のパートナーだ。

つまり、私が持って生まれた肉体は女性のもので、私のパートナーは男性の肉体を持っている。互いに何か無理をしたり、指向をねじ曲げて一緒にいるわけではない(と、思う。向こうの本音はわからないけど、少なくとも全て合意の上であったことは確かである)。

が、上記の疑問は現在進行形だ。

生まれてから30ウン年。一度も己の性別に疑問を持ったことはなかったけれど、Twitterで見かけた「anone」というサイトで、興味本位で診断してみたのがきっかけだった。
https://anone.me

すると、思ってもみなかった…、いや、ある意味では、長年上手く嵌められずにいたパズルのピースを見つけたかのような、そんな結果だった。

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…ビックリしたような、何か腑に落ちたような、何とも不思議な気持ちでこの結果を眺めていたが、一つ一つ過去を振り返ってみると、確かにそうだなと思うことが多かった。


物心ついた時から、どうも女の子のお友達とは馬が合わない子どもだった。

おままごととかお姫様ごっことかにはあまり興味を持たず、どちらかというと男の子と砂場で泥団子を作ったり、鉄棒をしたり、そんな遊びの方が好きだったし、男の子と取っ組み合いの喧嘩だってしょっちゅうしていたように記憶している。

仲良しのお友達というと、浮かんでくるのは男の子ばかりで、女の子とは仲違いしていたことの方が多かった気がする。

けれど、かといって、自分の性自認が男だったとは思えなかった。

一丁前に「好きな子」もいたけれど、相手は男の子だった。ヒラヒラの可愛い服を着ておめかしするのも好きだった。
自分を女の子だと思っていたと思うし、そう振る舞っていたと思う。
でも、他の女の子たちの輪の中には入っていけなかった。一緒にいても理解できないことが多かったんだと思う。考え方とか行動とかそういうものが。

その反面、男の子と遊ぶことは確かに多かったけど、男の子たちの好きな戦隊モノや車や虫やゲームの話には全くついていけなくて、いつもそばで聞いていただけだった。それでも一緒にいたのは、彼らの振る舞いには良くも悪くも気を使うことがなく(笑)、私にはそれが楽だったからだと思う。

つまり、こうして振り返ると、女の子と一緒にいるのは居心地が悪く、でも男の子と完全に馴染むこともない、そんな幼少期だったわけだ。


とはいえ。

人間の学習能力というか順応性というか、子どもなりに周りに合わせるということを覚え、小学3、4年くらいまではちゃんと『女の子』が出来ていた、と思う。
相変わらず、居心地は良くなかったから、友達は多くはなかったし、妙な違和感はずっと持っていた気もするが、特に大きな問題もなく過ごせてはいたのだ。

それが変わってきたのは思春期に入った頃からだったろうか。

高学年頃になると如実に現れる、女子特有の『皆でトイレに行く』『恋愛ドラマを欠かさず観る』『常にグループ行動』みたいな空気に馴染めなくなったが、男子は男子で既に『ホモソーシャル』に染まり出しており、表面上は女である私は疎外される側になってしまい、そうしてだんだんと居場所をなくしていって、中学に入る頃にはイジメっぽいものに遭うようになった。

まあ、物を壊されたり隠されたり、ではなくて、陰でこそこそヒソヒソ言われて、グループ学習などの時に爪弾きにされる、程度のものだけど。

ちなみにこの時期、真夜中に突然嘔気に襲われ、数時間トイレで吐き続けた挙句、1週間ほど学校を休むということが度々あったが、今思えば完全にストレス性の胃炎だったんだろう(ただの胃弱だと思っていた)。

そんな私を、最初に解放してくれたのは、意外にも、第1志望に落ちて渋々進学した【女子校】だった。

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