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王さまの本棚 56冊目

『クマのプーさん』

A.A.ミルン作/E.H.シェパード絵/石井桃子訳/岩波世界児童文学集

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こちらは子ども以来の仲良しのくまさん、プーです。

もともとは母が好きで、本を借りて読んでいたのですが、独立した本棚を持つにあたって、いまは亡き三鷹台の絵本専門古本屋B/rabittsで購入したのでした。

この「岩波世界児童文学集」という版はたぶん今はないのだけど、しっかりした箱に入っていて、布張り箔押しで、カラー口絵までついていて、とってもいい本です。1993年初版だそうで、シリーズは『星の王子さま』に始まり、ドリトル先生からは『航海記』が、ナルニア国物語からは『魔術師のおい』が、という、ちょっと独特な選書がなされています。
ひえ、全巻揃いの定価は50932円。ひえ。

ふつうに、岩波書店からハードカバーが出ているのですが(母が持っていたのもこの版)、そちらもいい本なので、別にこのシリーズにこだわる必要もありません。ただちょっと見かけないので、調べてみただけです。

絵がね、いいよね……ディズニープーを目の敵にしていた時代もありましたが、いまは、他人様がどっちを好きでもええやん、と思っています。よそさまのことなんぞ知ったこっちゃねえぞ、わたしはこのE.H.シェパードの絵が好きなんじゃい。

中を見てみると、文字のある絵が結構あって、それがいちいち日本語に修正してあるので、その手書き文字がいとおしいです。

そう、ちょっと話はずれるけど、手書き文字っておもしろい、そう思わせてくれたのはやっぱり安野光雅さんの絵なのだけど、絵の中における手書き文字、ほんとうにいとおしいしおもしろいし、自分が絵を描くときも、おもしろい文字を書きたいなあと思っています。

なにげない企業ロゴとかも、なんだこんなの落書きやん、とか、自分にもかけそう、とかめったなことを考えていたのですが、よくよく見てみるとセンスのかたまりで、いやいや自分にでもかけるとか……!
カリグラフィーって、おもしろそうですよね。(沼の気配がするので、入りません。)こうやって自分の世界をせばめているのかな、でもわたしは狭く深くが向いている人間なので、取捨選択は大事なのであります。

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