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ランドセルの自動ロックは必要?

小学生が6年間毎日使う物

”ランドセル”

ランドセルのカバーを留めるために 下部に付いている金具

「錠前」が

最近のランドセルでは

ワンタッチ式(自動)のものが多いと

最近知りました。


それは4年生の次女が

「自分のは手で回すタイプだけど、自分以外の子のはみんな

自動でロックされるんだよ」

と 話してくれたことから 知ったことでした。


わたしの小学校時代を振り返っても

錠前は手で回すのが当たり前で

長女(中一)と次女のランドセルを買った当時も

錠前がワンタッチ(自動)という 選択肢すら

なかったと思うのですが。


気になってちょっと調べてみると

ランドセルを作っている 主要メーカー14社 のうち

自動ロック(ワンタッチ)が採用されているのは

11社だということです。

(2023年5月現在)


なんと!

もはや自動ロックの方が主流で

手動式ロック(手で回すタイプ)の方が

マイノリティだったという事実に

驚きを隠せません。

クラスで手動タイプが次女一人だということにも

納得の結果でした。

(8人という少人数の3、4年複式クラスではありますが)

ちなみにそのサイトには

長女や次女が使っているランドセルのメーカーが

手動式を採用している3社のメーカーのひとつであることが

書いてありました。

現代の子どもたちは ただでさえ

指先をつかうこと が

生活の中から激減していると思います。


スワイプやタップをすることは

赤ちゃんでも出来るような時代ですが…

では、

つまむ、まわす、ひねる、むすぶ、ほどく、ほぐす、とめる などの

指先の感覚を繊細に感じ

両手指の微妙な力加減と動きを使ってする動作

お子さんは無理なくできますか?


ランドセルの留め具にしてもそうですが

ボタンをつける、はずす

ひもを結ぶ、ゆるめる、ほどく

鍵をまわす

ドアノブをまわす

コンロをひねる、調節する

マッチをする

など、生活の中の様々な場面に出てくるような

何気ない動作は、

実は単純でいて、子どもにとっては簡単なことではありません


これらの動作は

くり返しやり続けるなかで

微妙な力加減や繊細な感覚を

子ども自身が獲得していくものだと

思います。


最初はできなくても、四苦八苦する中で

自分の中にある微妙な感覚がわかるようになり

それらを使って出来るようになっていくわけです。


だからむしろ

ボタンひとつで済ましてしまうよりも

生活の中でどんどんさせてあげること

とても意味があると思うのです。


なぜなら

『指先の感覚は 使わなければ育たない』からです。


たかがランドセルの留め具ひとつのことですが

毎日数回、開け閉めするだけのこの何でもない動作を

毎日、6年間続けることによって

子ども達は 

ちいさな取っ手をつまんで、位置を合わせて、まわす

ということをくり返し

自分の中に微妙で繊細な感覚を日々育てていっているとも

言えるのです。


機械に生活の中での様々な動作をゆだね

ボタン一つで簡単にできてしまう現代で

果たしてそういった感覚は育つのでしょうか。

子どもの手を育てる という想いをもつ

わたしとしては危機感を感じ

ますます

シュタイナーの手仕事を通して

子どもたちの 手と心と頭を 育てていくことの重要性

感じた出来事でした。




余談になりますが、

ランドセルメーカーが自動ロック、手動ロックを採用する

メリット、デメリットが書かれていました。

それには、

〈自動ロックを使用するメリット

低学年でも簡単に扱える
うっかり閉め忘れることがない
かっこよさがある

〈あえて手動ロックを採用する、自動ロックのデメリット

手動に比べ、壊れる可能性が高い
穴からずれた状態だとロックできない
ランドセル価格に影響する


とありました。

この理由を見ていても

とても商業的観点かつ大人の都合で採用されていて

子どもの発達や成長を考えた観点は

錠前部分には見られませんでした。


毎日触れる部分なのだから

むしろとっても大切なのでは!…と

わたしは感じます。


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シュタイナーの手仕事と文庫
ニディ∞ノディ
@teshigoto_okayama
うえだじゅんこ/岡山

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(只今教室準備中)

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読んで下さりありがとうございました。







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