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「鏡顔。⑤」/毎週ショートショートnote

長い間の流行り病と戦争で。

悲しいことに。

消えてしまったものが。

沢山ある。 


激しい戦いが続くと。

生き延びることと戦うことのふたつが優先されていく。

それ以外のものは悪とされた。

そのひとつに。

化粧メイクと言うものがあった。

顔全体、眉、目、頬、唇。

その部分に色をのせて装うことだが。

他と同様に化粧に関する全てが廃棄された。

国の情報統制が徹底していたのと。

化粧メイクが。

何のことだかわからないほど

時間が過ぎてしまった。


ある女性が地下壕の奥に隠された先祖の禁書をみつけた。

その本は化粧メイクというものを題材とした小説。

奇しくも作者の名前は女性と同じななこであった。

読んでいる内に。

化粧メイクというものをしたくなり。

試行錯誤して。

花の色素を唇にのせてみた。

鏡の顔はまるで別人のよう。

これが私なの。

戦いで疲れきった心が。

命の炎が。

赤々と燃える。


そして、

地下組織で。

ななこによって。

鏡顔と言う名前の化粧メイク品が生まれることになる。

がそれはまた別のお話しとなる。

これで最後の鏡顔です。
頭が怪しくなっているいとうです(笑) ヘラヘラ
たにはかにさんの企画。
ありがとうございます。

いまえだななこさんへ。
色々と無断拝借。
相当疲れているんだなと思って無限の愛で許してください。(;^_^A


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