フクモト エミ
とくになんでもない文章
Tobariでつくったお話を 絵本にしました
つくったものがたりです
8月XX日 「もうこの家のことは…残念ですが諦めてください」 なんて言われたらどうしよう、という恐怖に数日悩まされていた。 今日は朝早くから害虫駆除の業者の予約。駆除を頼むほどの害虫。あのこたちのことだ。若くていまどき(このいいかたがもういまどきじゃない)のお兄さんが来る。あのこたちをどこで見たかを伝えて、いろいろ家の中を点検してもらう。古い一軒家なので隙間が多く、そりゃ虫の1匹や2匹も仕方ないだろう、と言いたいところだが、あのこたちは別なのだ。駆除を呼ぶなんてどれだけ出
7月某日 今日も暑い。 ニコルさまの病院へ、きょうは血液検査。腎臓が悪く、目も見えない、てんかん持ちのニコルさま。検査の結果、腎臓の数値は横ばいでほっとする。現状維持なら万々歳。すこし貧血気味だったのでおしりに注射をしてもらった。痛かったみたいで「しゃーーー!」と先生のことを威嚇していた。 母の葬儀の際に足りなかった分の香典返しを買いに行く。遠方の方にはレターパックで送れる便利なカタログギフトを購入。香典返しは3割から半分くらいの金額のものをお返しするといいそうなので、い
☝️おねがい 母親が亡くなったことについての日記です。そういう話が苦手な方は読まないようお願いいたします。 - - - - - 7月某日 早起き。午前中は母の生命保険などの手続き。 この暑いのに、どういうわけかニコルさまは庭で寝ている。「エアコンの風が嫌いなんだよ」と言っている。たしかにニコルさまの横たわる土の上はひんやりとしている。ここに寝そべったら気持ちいいのかもしれない。 熱中症が心配なのでいつものドライフードとウエットフードを混ぜたごはん、水とは別に猫用のか
☝️おねがい母親が亡くなったことについての日記です。そういう話が苦手な方は読まないようお願いいたします。 - - - - - 7月某日 葬儀の日、久しぶりの雨。大雨。 うまく眠れなくて予定より遅めに会場に行く。 和尚さんが来たので挨拶、脱サラしたという経歴の和尚だった。最近は和尚も派遣サービスで呼べる時代。よさそうな人でよかった。母の戒名をいただき、その意味を教えてもらう。宗派に強いこだわりがあるわけじゃないけど、(流されるままに、父方の実家でお世話になってるお寺の
☝️おねがい母親が亡くなったことについての日記です。そういう話が苦手な方は読まないようお願いいたします。 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - 7月某日 葬儀前日。 介護用品の回収にきてもらう。介護用ベッド、車椅子、スロープ。車椅子とスロープは結局使わないままだったな。担当の営業のお姉さん、なんて言葉をかけていいのかわからない、とい
☝️おねがい 母親が亡くなったことについての日記です。 そういう話が苦手な方は読まないようお願いいたします。 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - 7月某日 母の介護認定証が届く。要介護度は5だった。あれで5じゃなかったら、なにが5なんだと言いたくなる様子ではあったのでほっとする。ケアマネージャーさんに連絡。 幼なじみが会いに来て
☝️おねがい 母親が亡くなったことについての日記です。 そういう話が苦手な方は読まないようお願いいたします。 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - 7月XX日 葬儀屋で寝ている母に会いにいく。 最後に母に会った時は、せん妄がひどく、幻覚、幻聴、幻視のオンパレード、ベッドから出たいと暴れていたし、会話もままならない状態だった。その時よ
※母親が亡くなったことについての日記です。そういう話が苦手な方、嫌悪感を抱かれる方は読まないようお願いいたします。 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - 7月XX日 「庭の草がじゃまだ!」とニコルさまが言うので庭の草むしりをする。 暑いし虫はいるし気分はのらない。夏の雑草の成長の威力たるや、そのエネルギーを発電にでも使ったらいいので
※母親が亡くなったことについての日記です。そういう話が苦手な方は読まないようお願いいたします。 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - 7月XX日 とても暑い日。夜の7時過ぎに病院から電話。 「看取りの準備をしてきてください」とのことで、近くに住む姉に行ってもらう。 なんというまぬけなことか、このタイミングでわたしはコロナにかかって
「はんぶんほんとう、はんぶんでたらめ」の日記をはじめてみます。 今年の7月、お母さんがガンの闘病の末に亡くなりました。 昨年末に見つかった膵臓ガンはすでに完治が難しい状態で、それがわかってすぐに東京の家を引き払って実家に戻り、お母さんの治療に付き添ってきました。「お母さんが死ぬ」ということと向き合わざるを得なかった7ヶ月間は、人生でいちばん苦しくてつらい時間だったけれど、そんな日々の中でも「一緒にごはんをたべた」とか「一緒にスーパーに行った」とか、ほんとうになんでもないよう
とうみん! - - - - -
くじらの絵をかいたはなし - - - - - -
なるべくなら指名したいしされたいというはなしとか
1月1日 元旦、実家でポテトチップスの食べくらべをしているテレビ番組をみていたら2021年になっていた。ぼんやりと寄り掛かったベッドではお母さんが寝ている。去年の秋までお父さんが寝ていたベッドは、いまはお母さんと飼い猫ニコルのものになった。年をかさねるごとに0時ちょうどのあけましておめでとうLINEや年賀状は届かなくなったなあとぼんやりする。 はやめに眠って、次の日は朝からこたつで日記帳やスケジュール帳の整理。スケジュールは結局スマホで管理、日記帳はipadにペンシルで書