腐敗に立ち向かうには、発酵が必要です。
自家製天然酵母のパンを作ったことがあります。レーズンの場合4日ぐらいで泡がぷちぷちおしゃべりします。
下に沈んでいたレーズンが泡に押し上げられて浮かんできます。発酵させて、大きくしてこの子を育てている!この子生きている!魔法みたい!泡がかわいい!
発酵って、実は腐敗と紙一重でまずいと思えば腐敗で、おいしいと思えば発酵だそうです。客観でなく、主観。
発酵と腐敗の物語でもある、と思いました。
パン焼き魔法のモーナ、街を救う T・キングフィッシャー
モーナの作り出すパン、クッキーのキャラクターがかわいい!!発酵種のボブは、うれしいとごぼごぼ、ぶくぶく音をたてるし気に入らないと、シューシュー言ってねばつき動きます。忠実なジンジャーブレッド人形は、言葉を発しないのに、動きがかわいい。映像になったら面白いのに。
ボブは、発酵種だから「おいしい側」のはずだけど、まずくもなります。ジンジャーブレッド人形も意図して、悪くなったものもいます。戦うためには邪悪になる必要があったのです。
死んだ馬を動かせるモリ―も魔法使いで、ある人にとっては腐敗だけど発酵でもあります。
発酵と腐敗、おいしくなったり、まずくなったりパンでも魔法使いでも私たちでもそれを繰り返して、世界を作っていっているのかもしれません。
立場によって、おいしく感じたりまずく感じたり。おいしいものでいっぱいにしたい、発酵しなくっちゃ、発酵させなくっちゃ。
発酵には清潔さと時間と愛情と勇気が必要です。
ジンジャーブレッド人形を作りました。
モーナのように魔法は使えませんでしたが、「おいしくなぁれ!」と唱えました。
ジンジャーの香りがやさしく、口に入れるとジンジャーブレッド人形がその中でダンスをしてくれているような感じでした。おいしい!
おいしく作れた、ということは「ささやかな魔法」が使えたのかな。魔法使いでなくっても、誰でも日常の中で「ささやかな魔法」を使っているのかもしれませんね。
発酵とささやかな魔法の愛と勇気のお話し、楽しめました。