
学生ブログvol.3「1年前の自分に言いたいこと」
「1年前の自分に言いたいこと」このテーマで、noteを書くことになるとは、思っていなかった。
……かっこつけて書いてはみたが、このテーマを選んだのは紛れもなく自分で、七割がた自分語りがしたいだけ。
昼夜逆転した結果の真っ黒い空を見ながら、だらだらと書き連ねていこうと思う。
Q「それではインタビューを始めます。あなたにとってこの一年はどうでしたか?」
A「そうですね、楽しい一年でした。自分の好きなことを学べるので楽しいし面白い、はデフォルトで100%なんですけど、その上にさらに、同級生や先輩、先生との交流で、どんどんキャリーオーバーしていく感じでしたね」
Q「特に印象に残る出来事はありますか?」
A「印象に残る、ですか……そうですね。九月の終わりにあった学園祭での出来事ですかね。コスプレOKだったんで、女装したんですよ。ほんとはアニメの男性キャラのコスをしたかったんですけど、お恥ずかしい話、身長が小さすぎて似合わなかったんですよ。それで、この身長なら女装でもいいかってなって、女装しましたね。自分で言うのもあれなんですが、完成度は高かったんで、声を出すと驚かれましたね。いろいろな人に話しかけられましたし、写真も撮られました。連絡先も知らない何人かのスマホに自分の女装写真があるって思うと、面白いですよね。当時の僕はこんなに声かけられるとは思ってなかったですし。っとまあ、これが印象に残る事ですかね」
Q「ありがとうございます。その他には何かありますか?」
A「他は、そうですね。いろいろ行事があって語り切れないんですけど、有志でやったスポーツ大会は楽しかったです。M藤先生っていう広報の先生がいるんですけど、本当に大活躍で、生徒より目立ってましたし。こうやってM藤って書くとなんかこの人がドМ見たいですね」
Q「他はありますか?」
A「なんか食い気味ですね?、どうかしました? ……うーん、他かぁ。あ、そうですね、これは学校の特別授業で動物園に行った時の話なんですけど、同じ学科の友人と先輩と一緒に回ってたんですよ。それで、そろそろ帰ろうかみたいになったときに、先生に呼び止められて、何だろうと思ったら、五人の女の子に待たれててびっくりしましたね。その時に髪が赤かったのと、ちょうどフィルムレッドの放映時期と重なって、シャンクスってあだ名付けられましたし」
Q「ナチュラルに自慢されて苛立ちましたが、ありがとうございます」
A「あれ、なんか急に敵意が……」
Q「気のせいです。それでは最後に、1年前の自分に一言どうぞ」
A「いや、明らかに敵意表しましたよね⁉」
Q「何もないと、そうですか」
A「ちょ、ありますって。ええと、一年前の自分は、一人暮らしでいろいろ不安も多かったと思う。けど、何事もにも全力で楽しんでいった結果、学園祭の前日祭で高級肉当たったり、スポーツ大会とかを通して新しいつながりができたり、なんだかんだ進級制作で優秀賞取ったり、いい結果出てます! 一歩踏み出る勇気を持った自分は偉い。その結果が今に繋がってる。今の自分は後悔なんてしてないから。全力で一年楽しんで来い。俺も楽しんでいくから」
Q「素敵な意見ですね。共感性羞恥で死にそうです」
A「きざなこと言った自覚はあるんでやめてもらっていいですか」
Q「それでは以上でインタビューを終わります。インタビュアーは、わたくしS藤陽大。ゲストは赤髪女装お兄さんでした」
A「それって同一人物ですよね? ていうか、名前言っちゃうのか……」
小説科1年 S
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癖ぇ!!!
小説科のSくんなりに1年間を振り返ってもらいました。癖がすごい。千鳥のノブさんがワイプで「いや癖が凄すぎるんよ」と言っているのが目に浮かびます。(ご本人の画像を出典元もなく引用するのはよくない気がしたので、ドット絵を作ってみました)
何事もにも全力で楽しんでいった結果、学園祭の前日祭で高級肉当たったり、スポーツ大会とかを通して新しいつながりができたり、なんだかんだ進級制作で優秀賞取ったり、いい結果出てます!
\いいよいいよ/ \どっちが高級肉かわかんないよ!!/
ボディビルの大会みたいな景気の良い掛け声をしたくなるほどいいムーブですね。
Sくんは色んな行事に参加してくれていて、その度に皆の記憶に残る活躍を見せてくれていました。それにしても、スポーツ大会で大活躍のM藤先生とはどなたのことなのでしょう。きっと素敵な人なんでしょうね。
さて、文中でも触れてくれましたが、Sくんの文化祭のコスプレのクオリティは驚愕でした。

こんな学生いたっけ…?と思ったらSくんで、道行く人々の新たな扉を開かせていたのは記憶に新しいです。写真撮ろー!と待機列ができていましたね。
他のコスプレをしている学生たちと並ぶと、あっという間にカメラに囲まれていて「ここコミケけ?」となりました。
その他のイベントでnote担当的に熱かったのは、やっぱりこのシーン。

ONE PIECEの第1話
これですね。Sくんが「シャンクス」として名を馳せるきっかけになった一枚でもあるような気がします。うみの杜水族館で行われた特別授業での一幕なのですが、あまりにもあのシーンすぎる。
一歩踏み出る勇気を持った自分は偉い。その結果が今に繋がってる。
今の自分は後悔なんてしてないから。全力で一年楽しんで来い。
Sくんは1年前の自分へ、つまりは当時高3の自分に対して心配するな、全力で楽しんで、と肩をぽんと押してあげたいようです。そして続く「後悔なんてしてないから」という一文からは、1年間を楽しみ切ったからこその力強さを感じます。
Sくんは勇気を出して色んな行事に顔を出し、様々な人と会話をし、そして楽しみ、創作活動でも結果を残してくれました。
先日、現役の漫画家さんとお話をする機会がありました。
これから漫画家を目指す方にアドバイスをするなら、と質問をしてみたところ、「なんでも経験して、感動するような経験をたくさんしてほしい」と回答をいただきました。
その方は花火大会に参加した際、筆舌に尽くし難い感動を覚えたと言います。
眼の前いっぱいに広がる花火。びりびりと震える空気と、轟音で揺れる鼓膜。
全身が粟立ち、深く記憶に残ったそうです。
それを経て描いたのがこれです、と見せられた花火が炸裂する見開きのページは、その感動をそのまま漫画で表現したような、素人目にもわかる見事なものでした。
Sくんも同じように、様々な経験を通して感情が動き、それが創作に生きているような気がします。
「作家は経験したことしか描けない」
Twitterで最近よく見かけるハッシュタグですが、全肯定はしないまでも、一理あるなと思います。
粉塵立ち込める地下労働施設でチンチロした経験や、濃いメンツで海賊王を目指す経験が実際には作者になかったとしても、物語の至る所に作者の経験が反映されます。たとえばチェンソーマンの藤本タツキ先生。実際に作中のように特殊な経験は無かった(とも言い切れない人間性なのがちょっと怖い)とは思いますが、あるインタビューでこう語っています。
大学の頃に意地悪してくる女の子がいたんですが、ある日学校で僕の自転車がひっくり返っていたんですね。なんだろうと思っていたら、その女の子が「お前の自転車をひっくり返してやったぞハハハ!」って言ってきて。俺はなんて幸せもんだと思いました。
この言葉を聞くと、主人公のデンジが作中の女性陣からどうしてあれほどの扱いを受けているのか、納得できる気がしませんか?
つまり、皆さんもSくんみたいに色んなところに顔出して会話して感情揺らして創作に生かしてくれたら最高なので、ぜひニチデでも、それ以外でもたくさん行動して色んな人と話してみてください。
春は出会いの季節!新しい環境に勇気を持って飛び込んでみましょう。
経験したことしか描けない、作れないわけではないですが、絶対に創作の、人生の糧になりますよ!
#作家は経験したことしか書けない
— dst_tx1 (@dst_tx1) March 5, 2023
ここで高橋留美子の御言葉を#高橋留美子 pic.twitter.com/y2ZakDw4Oz
※高橋留美子さんみたいな例外も全然ある。それにしても辛辣である。
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