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義父の最期と学び

私自身、母と義父母を送っています。
義父の死は私たち家族に大きな学びを残してくれました。


義父は、だれもいない家でひとり亡くなりました。
孤独死です。
本人もまさかそのまま死ぬとは思っていなかったかもしれません。
もうすぐ初雪が降る季節に、ストーブの前で亡くなっていました。

発見したのは、施設に入所していた義母でした。
前日から、義父に電話をしてもつながらないため、朝になりタクシーで自宅に行ってみると、焚いているストーブの前でうつぶせになっていたそうです。
義母は救急車を呼びましたが、すでに亡くなっており搬送されず。
事件性などの確認のため警察に連絡がいきました。
私は、知らせをうけてすぐに義実家に向かいましたが、すでに警察が介入しており、家の中にも入ることも、義父の遺体に対面することもできませんでした。

警察での死因、死亡推定時刻、身元確認などに数日の時間がかかりました。
発見から3日後、事件性がないこと、義父であることが証明され義父の遺体が戻り、ようやく送り出すことができました。

義父は海釣りとお酒が大好きでした。
お酒を飲んで、家の中で転び夜間に救急搬送されたことも数回ありました。義母が施設入所したことで80歳を超えてからのひとり暮らし。
私たち家族との同居も希望せず、グループホームなどを契約しても帰宅後に気持ちが変わったと解約してしまう。
当時はそんな様子にうんざりすることもありました。
義父が一人で暮らしていることが心配で、夫と私は交代で、仕事帰りに実家によっていたこともありました。
食事をし好きなお酒を飲んでいる姿をみて、だんだんと訪問する間隔があいていました。

後悔と義父からの学び
義父が亡くなったあと、後悔する気持ちがありました。
そばに私たち家族がいて、このような状況にならないためにと考え、行動していたのに、ひとりで逝かせてしまった。
「もう少し会いに行っていたら」「あの時、様子を見にいっておけば」
「義父ともっと話をしておけばよかった」「さびしさや強がりはなかったのか」
どんな生活を望んでいたんだろう、本音はどこにあったのだろう。
口では一人がいいと言っていたけど、本当の気持ちはどうだったのか、
とことん聞いたかなと。
気づくのが遅かったなと思いました。
後悔しないようにということを義父の死を持って学びました。

義父が他界する数年前、義母が施設に入所するタイミングで、家の片付けを依頼され、義父母の持ち物を整理しました。
老いを感じて少しずつ片付けをしたり、自分の気持ちを優先した生活を貫く姿。

生き方を示してくれたのも義父らしいと思っています。

今までの経験から、自分のこれからの生き方を考えています。

死について話すことをテーマの記事を書きました。

死について話すのは、慣れないことで抵抗があるという声も聴きました。
誕生日や家族の集まりなどで、「この先、どんなふうに過ごしたい?」「どんなおばあちゃん(おじいちゃん)になりたい?」なんて、話から始めるのがいいかもしれないとおもいました。

母の闘病記はこちらからお読みいただけます。



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