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イケオジからの言葉。「しんどいと感じてる時って、だいたい成長もしている時」

 この言葉をくれたイケオジに感謝をこめたnote。
この言葉をいつか誰かに渡せたら、それは私にとって凄いことだ。


 人前で泣いた経験、ありますか?
結婚式や映画館以外で。
私はわりかしあります。(笑)(恥)
 周りから冷静そうなイメージをもたれることが多いからか、私が泣くとだいたい周りの人から引かれます。
なのであの時、未完成な若者が泣いているのを見て馬鹿にしたり同情・叱咤をするのではなく、惜しみなく自分の大事にしている言葉を伝えてくれたイケオジ(大人)に感謝をこめて。

 社会人1年目
学生時代の部活複数人とコーチで食事する機会があった。
 コーチは50歳代のイケオジで、穏やかな雰囲気の人だった。
「社会人1年目どう?」と至って普通の質問をされた。なのに返事を返している途中でいつの間にか涙がどんどんどんどん溢れてきた。「え?なんで私今泣いてるの?絶対周りの人びっくりしてるよ。やばい恥ずかしい…」と内心考えながらも涙も言葉も止まらなかった。
 私は一度涙がでるとその日1日は涙線崩壊するタイプ。
だがイケオジだけは急に泣き出した痛い新人の顔から目を背けなかった。
そんなイケオジを見たら「ええい!こうなったら何か収穫しないと!」という気持ちになり、
「先生は長年仕事をしてきて、しんどいと感じる事はありますか?経験を重ねていくことが解決方法ですよね?」と聞いた。

 イケオジ即答
「いやいや、今でもしんどいと感じること全然あるよ。ただね覚えておいて欲しいことがあってさ、しんどいと感じてる時ってだいたい成長もしている時だって後からわかるんだよ。逆に最近しんどくないな、楽だなって感じてる時って成長してないことが多いんだよね」

“ああ、今聞いた言葉は自分にとって大事な言葉になる”と直感がした。


 新人の頃の私は至って“普通の新人”だったと思う。
凄くできるわけでもないが、凄くできないわけでもない。
器用ではないが、不器用でもない。
 “全てが初めてだから、勿論上手くいっていると感じる日はないし、毎日何かしらのミスで先輩に指摘されため息をつかれはするが、でも上手くいってると感じる新人なんていないでしょ。医療知識の復習予習で寝る時間はないけど、若いから週末に寝ればいい。新人が就労時間内に仕事が終わらないのは仕事が遅いからなのであり、サービス残業。でも同期は信頼できるメンバーだから私は運がいい!つまりストレスはあるけど、初めての社会人ってこんなもんでしょ。もりもり食べれているし私は大丈夫な新人だ”
そう思いながら過ごしていた。

 10年経った今なら職場環境・生活リズムの乱れ等の問題点に気がつけるが、新人の時の私はそんなことを考える余裕や視野は持ち合わせていなかった。
 「自分は普通にやれている」という自己評価をしているからといって、身体的精神的な負担が溜まっていないわけではなかった。
 涙がきっかけとなり、自分の身体精神の状態に気がつくことができた。

 年齢を重ねて自分も成長していく。ものを知っていくことで視野が広がる。視野が広がれば価値観も少しずつ変わっていく。 
 新人の時先輩に言われたことが、言われた当時はそういうものなのかと納得していた。しかし今思い返すとあの先輩の考えは私の考えとは違う。と気がつくことが少しずつ増えていく。
 ただあの時イケオジが言ってくれた言葉は、私の横にずっとついていてくれて、いざという時助けてくれている。
 「あー!忙しすぎるナニコレ!なんて難しいんだ頭が割れるわ!」って思い、考えるのを放棄しようとする私に対し「しんどい時はだいたい成長している時だよ」と言ってくれる。その言葉を思い出した時、スポーツでよくある大事な場面での“もう一歩”がだせる。
 そして後々自分の成長に気がつける。
 あの時人前で泣いた経験は思い返すと「恥ずかしい」の一言だが、この言葉を貰っていなかったら今の自分はもう少し物足りないものだったと思う。
 良くも悪くも自分の感情が溢れ出た結果、あの言葉を頂けたのだ。
きっと最大に強がり、軽い話し方で同じ質問をしても同じ言葉は貰えなかっただろう。
 相手の本気を見たら、人は本気で返そうとする。普段は人に話さず自分の中に留めている大事な考えや言葉を惜しみなく提供してくれる。
 なのであの時の私の人前で泣いてしまった経験は最大に恥ずかしいものだが、後悔は一ミリもない。
 いつか誰かにこの言葉を渡す機会があったら凄いと思っているぐらいだ。。

年齢を重ねているだけになっていないか?
私よ、私の器は大きくなってきているか?
死ぬまでに何度もこの質問を自分にしようと思う。

#大切にしている教え

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