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 孤独を深掘りしたいと思い、瞑想を何度か試みた。

残念だが、瞑想やマインドフルネスについて、実際は良く解らないままやっていた。
 訓練が必要と言われる。

寺へ行って座禅をした。
1回あたり40分で、何度か体験した。
寺への往復の時間を含めると1回につき2時間かかるので、その後は止めてしまった。
確かに無意味ではなかった。
頭が、軽くなり、すっきりする。
しかし、自分が考える孤独時間ではなかった。
孤独時間は、瞑想やマインドフルネスとは別のようだ。 

僕が思う孤独は、齢を重ねると自分の間違いに気付くことが多くなり、誠実に生きたいと思う反省のためだ。

ゲーテは気付いていた。
詩集に「誤りも、我々が若いうちは、きわめて結構だ。ただそれを年をとるまで引きずって行ってはならない」高橋健二著「ゲーテ格言集」(新潮文庫)
孤独は、自分と向き合い、自己中心的に内面を見つめること。所要時間は、個人差はあるだろうが、瞑想に比べ、相当長い時間になってしまう。

孤独時間を意図的につくるために、他の方法を考えた。
自律神経に副交感神経がある。交感神経とセットで働いている。

副交感神経が、交感神経に比べ、優位になれば、血圧が下がり、心拍数が減少、瞳孔が収縮することで、心身が落ち着き、リラックスできて、心身がリセットされる。結果、穏やかに自分一人、自分の内面方向に集中できるようなる。

交感神経が優位になると、戦闘モードで、血圧が上がり、瞳孔が大きくなって、心と体が興奮する。

 孤独時間は、初めは、導入段階で意図的に、自然の山水や風景を見る。或いは雨の音や静かなリズムを聴いたり、名画観賞などをして一人穏やかになる。

やがて無意識にリラックスして、自然に全神経が、自分の内向きに集中できて、少し長い孤独時間によって、考えが、反省から自問自答式に始まる。
 
 ゲーテの格言集に、「孤独はよいものです。自分自身と平和のうちに生き、何かなすべきしっかりしたことがあれば」としている。高橋健二著「ゲーテ格言集」新潮文庫)

ゲーテは、83歳の生涯で、延べ13年間を旅している。イタリア旅行は1876~88年の大旅行であった。「旅は、旅そのものが目的だ」と語った。僕は、長い孤独時間の旅と推測している。

日常から離れ、少し長い時間をかけて、一人で自分に向き合い、自分の人生を考えることができて、何をすべきかを気付くことになる。

僕の最初の孤独時間は、17歳の夏、20日間の一人自転車旅行であった。

社会保険労務士パーソナルキャリア相談室
 


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