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超特A級パワハラ発生

にぼしコンサルティングと申します。
気軽に「にぼコン」って呼んでください。(カギカッコ不要)

以前もかつてのコンサル業界で起きていたパワハラに関して記事にしましたが、今回は超特A級パワハラについて書きたいと思います。

8時55分に送られた会議通知

まだDX(デジタルトランスフォーメーション)という言葉がそれほど世間に浸透していなかったころ。

私はとあるDXプロジェクトにて、ウェブサイト構築チームの一員としてサーバサイドの構築を担当していました。とんでもないハゲの職人オヤジの下でバシバシしごかれ、トイレのドアを殴る毎日。

アサイン初日オヤジから「リバプロもわからねーのか!!」と怒鳴られたのは今も忘れません。新卒が知るわけねーだろ!

オヤジが怖くて質問ができなかったので、おやつで中国人プログラマーを買収、分からないところは全部教えてもらっていました。

そんなある日の朝8時55分、突如スカイプ会議の招待通知が送られてきました。ウェブサイトのユーザー編集権限について、レビューするという内容。

ソースコードのインデントをそろえる作業で手一杯でしたが、マネージャーからの招待通知のため無視することはできません。

急いでイヤホンを耳にはめ、朝9時、スカイプ会議は始まりました。

怒号の飛び交うスカイプ会議

というか、すでに怒号が飛び交っていました。

先輩アナリスト、デブ・マネージャーとにぼコンの3人が参加者。

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登場人物紹介
デブ・マネージャー(以下、D):太ったマネージャー。客に時計や車を自慢したりしている。PJメンバ、客から嫌われている。
先輩アナリスト(以下、A):やせ型のアナリスト。厭味ったらしい顔をしている。特に悪いことをしていないが、PJメンバ、客から嫌われている。
にぼコン(以下、ニ):サーバサイドの開発をしているオタク。おそらくPJメンバから嫌われている。

D「なんでわからねーんだよ!!この前送ったよなあ?」
A「いや・・・」
ニ「・・・」
(ホワイトボード ドンッ!!!!!!!)
D「おい、なんでだよ?」
A「・・・」
ニ「・・・」
D「答えろよ、おい!!!」
A「テメーが共有してねーからだろ!!!!!!メールを共有しろよォ、オラァ!!!!!!!」

キ、キターーーーーー!!!!!!(顔文字略)

土下座の業務命令

予想外の(逆)キレに慄くデブ・マネージャー。
しかし歴戦の雄はこの程度ではあきらめません。

D「本当に共有してなかったか?」
A「してませんでしたよ!!」
D「今からメールボックスを探す、夕方にまたメールする。」

殺伐とした会議が終わり、その日の夕方。
デブマネ(D)からメールが届きました。

D「先日Aくんに送付したメールを添付する。」
D「結果、すでに共有していたことが判明した。土下座して詫びろ。」
A「承知いたしました。とはいえ土下座をしたことがないためやり方がわからず。土下座のKTお願いできますか?大和田常務ばりの土下座をしますので。」

いや、大和田常務って例出してるならやり方わかってるじゃねーか。

結局、土下座のKTはされなかったらしい。

KT=Knowledge Transfer。つまり土下座のやり方を教えろということ

宴のあと

三か月後、相変わらずソースコードのインデントをそろえることに精を出していた私のもとに一通のメールが届きました。

結果としてAは退職しました。
退職メールには「システム構築ではなく、M&AやDDなど自らのケイパビリティを最大限発揮できる環境に挑戦します」と捨て台詞。

もう、部下に土下座を強要する特A級パワハラを見ることはないでしょう。
でも、確実にそんな時代はあったのです。
(おしまい)

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