今年は沖縄の施政権が日本に返還されて50年ですが、中国との国交正常化を果たしてから50年でもあります。安倍晋三元首相の銃撃事件が起きた2日後には参議院選挙が行われ、自民党が単独過半数を占めるとともに、憲法改正に前向きな勢力が改憲発議の条件となる3分の2の議席を維持しました。 そのことに対して、中国からは早速、「日本の改憲問題は国際社会とアジアの隣国から高い関心を集めている。日本側が歴史の教訓を真にくみ取り、平和発展の道を堅持し、国際社会の信頼を得ることを望む」(中国外務省汪
はじめに 40年という歳月皆さんは40年という歳月をどのように感じるでしょうか。 そもそもこのレポートに目を通してくれている方の中には40年も生きてなどおらず、その時間の長さを体感すらできていない方もいることでしょう。 そう思うと、1982年12月9日、開発教育協議会(現開発教育協会)が立ち上がったことは、もはや「歴史」であると刻まれていいのかもしれません。決してそれは大仰な物言いではなく、ホテルニュージャパンの火災があった翌日には日航機羽田沖墜落事故が起こり、そして東北・
「2050年には海にあるプラスチックの重さが魚ぜんぶの重さを超える」-プラスチック汚染問題に、ニューヨークの小学5年生が立ち上がり、かれらの視点で原因が何か問い、解決に向かって自分たちの学校から地域へとアクションを広げていく。その2年間を追った長編ドキュメンタリー『マイクロプラスチック・ストーリー~ぼくらが作る2050年』の共同監督である佐竹敦子さんにお話しを伺った。 きっかけは息子の忘れ物 ある日、アレルギーを持っている息子さんがお弁当を忘れたために小学校に届けに行った
リレートークの第1回目は「プレ企画」として6月8日(水)に岩﨑裕保さん(関西NGO協議会・元DEAR代表理事)を「話し手」に、七宝可奈子さん(DEAR会員)を「聞き手」に開催しました。 佐藤友紀(DEAR副代表理事)が進行役となり、「開発教育の芽吹き、アジアボランティアセンター、開発教育研究会、 核、先住民族、ニュージーランド、関西における開発教育の展開」をキーワードに対談形式で進め、全国・海外より約30名が参加しました。 岩﨑さんのお話し まずは動画(1:12)にて、
沖縄県名護市の辺野古では、政府による米軍基地建設が進んでいる。基地建設への民意を明確にすべく「辺野古米軍基地建設のための埋立ての賛否を問う県民投票」を実現させた元山仁士郎さんにお話を伺った。 東京に来て気づいた基地問題 元山さんは、米軍海兵隊普天間基地がある宜野湾市に生まれ育った。「米軍基地は当たり前の存在でした。少女暴行事件や教科書沖縄戦記述問題などへの抗議行動はありましたが、何も変わりませんでした。子どもの頃、頭上のヘリコプターに『うるさい』と叫んだこともありましたが
本誌199号(2020年10月)で紹介した本『ホハレ峠―ダムに沈んだ徳山村 百年の軌跡』が、今年5月に第36回農業ジャーナリスト賞を受賞した。「ホハレ峠」とは、ダムに沈んだ岐阜県揖斐(いび)郡徳山村の門入(かどにゅう)集落の人々がかつて街に出るために歩いて越えた峠の名だ。最後まで門入集落で暮らした廣瀬ゆきえさん(以下、ゆきえさん)の人生を丁寧にたどり、失われた人々の営みと歴史をつづった著者の大西暢夫さんにお話をうかがった。 日常を切り取った写真に心惹かれて 写真家、そして
近藤牧子(早稲田大学等非常勤講師・DEAR副代表理事) 来年2022年、モロッコで第7回「ユネスコ国際成人教育会議」が開催されるにあたり、DEAR News204号(2021年10月/定価500円)の特集記事を公開します。 12年に一度のユネスコ国際成人教育会議 来年2022年に、ユネスコ国際成人教育会議、通称「CONFINTEA:コンフィンティア」(以下、成人教育会議)の第7回会議がモロッコにて開催される。この成人教育会議は、決して知名度のある会議とは言えないが、第二
東京五輪が開催されている今、DEAR News196号(2020年4月/定価500円)の特集記事を公開します。五輪をめぐる持続可能性の側面にも、ぜひご注目ください。※記事中の情報は掲載当時のものです。 坂本有希(さかもと・ゆき):1992年から一般財団法人地球・人間環境フォーラム研究員、2017年より同フォーラム専務理事。2002年に国際環境NGO・Foe Japanとともに「フェアウッド・キャンペーン」(現在はフェアウッド・パートナーズに改称)を立ち上げ、日本の木材市場を
湯本浩之(宇都宮大学教員・開発教育協会代表理事) 今年2月に開発教育協会(DEAR)では『SDGs学習のつくりかた 開発教育実践ハンドブックⅡ』を発行しました。理論編第5章「SDGsを批判的に検討する」を編集して公開しました。一部には割愛した内容もあるので、ご関心あれば同書を入手の上、ご参照ください。 ※本稿で表明した立場や見解は筆者個人のものであり、開発教育協会のそれらを代表したり代弁したりするものではないことをご了解ください。 1.SDGsの素朴な疑問2015年に持
本誌199号で紹介した小説『こんぱるいろ、彼方』(2020、小学館)は、1978年にベトナムからボートピープルとして来日した家族の三代にわたる女性たちの物語だ。一人ひとりの気持ちのゆらぎがリアルに描かれていることがとても印象的だった。もしかしたら著者はボートピープルの当事者か、あるいは当事者に非常に近い人なのではないか、とのこちらの予想は見事に外れたが、それではいったいどんな方がどのような思いでこの物語を書いたのか知りたいと、著者にお話を伺った。 DEAR News200号
日本を含むアジア各地で「農を軸にした地域づくり」に取り組む人びとが出会い、経験を分かち合い、協働する場をつくり出すことを目指して活動するNPO法人APLA(あぷら)。海外事業の東ティモールやインドネシア、日本国内の広報事業を担当し、「ホンモノの手作りチョコレート」ワークショップを全国各地で実施している野川未央さんにお話を伺った。 DEAR News195号(2020年2月/定価500円)の「ひと」コーナー掲載記事です。DEAR会員には掲載誌を1部無料でお届けしています。
出版社コモンズ代表の大江正章さんが、去る12月15日に逝去されました。長くアジア太平洋資料センター(PARC)の共同代表も務められ、様々にDEARの活動にも参加・協力いただきました。大江さんのこれまでの活動に感謝し、DEAR News161号(2013年4月)の「ひと」コーナー掲載記事を公開いたします。※文中の団体名や肩書は取材当時のものです。 本誌の「RESOURCES」コーナーには、たびたびコモンズの本が登場する。コモンズとは、農・食・アジア・環境・自治など、開発教育と
2020年10月、旅行会社・オルタナティブツアーが発足しました。前身となるマイチケットを含めると、30年以上にわたり多くのNPO/NGO、学校・グループのスタディツアーなどを手掛けてこられた旅行会社です。新しいスタートにあたり、2010年に代表・山田和生さんに取材した記事を公開します。文末に2020年の後日談&動画を掲載していますので、ぜひお読みください。 今回の「DEARなひと」は、まだスタディツアーという言葉もない約30年前から新しい旅の形「オルタナティブツアー」を実施
開発教育協会(DEAR)理事・田中治彦さんによる『成人式とは何か』(岩波ブックレット、11月5日)が刊行されます。これを記念し、DEAR News195号(2020年2月/定価500円)の特集記事「18歳成人と成人式」を公開します。 成人年齢は18歳で成人式は20歳?民法改正により2022年度より成人年齢が18歳に引き下げられることになった。それに伴い、従来各自治体で行われてきた成人式をどうするのかが、今課題となっている。 成人年齢が18歳になるのであるから成人式も18歳
フリージャーナリストの樫田秀樹さんはライフワークとして、熱帯林開発とパーム油の問題も追い続けているが、現在の主な取材対象は「リニア中央新幹線」と「難民・入管問題」だ。いずれもマスメディアが積極的に報道しないテーマである。今回は、社会問題から環境問題、幅広い分野を扱う樫田さんにお話しを伺った。 DEAR News199号(2020年10月/定価500円)の「ひと」コーナー掲載記事です。DEAR会員には掲載誌を1部無料でお届けしています。 樫田さんの最新情報はこちら ・Twi
西八王子駅は、東京・新宿駅からJR中央線で西に40分程のところにある。高尾や奥多摩の山が見え、いちょう並木が名物だ。この駅から徒歩6分ほどの住宅街の中で「人とつながる、地域とつながる、世界とつながる、みんなの場(bar )」をコンセプトに「もっきんバー」を営む大野のどかさんにお話をうかがった。 DEAR News197号(2020年6月/定価500円)の「ひと」コーナー掲載記事です。DEAR会員には掲載誌を1部無料でお届けしています。 「コミュニティバー」としてもっきんバ