2024子育てカフェ DEAR×FoE Japan「気候変動と子どもたちの未来を考えよう」開催報告
こんにちは。昨年発足したおうちDE開発教育チームの谷田なつ美(ナンシー)です。今年はさらにパワーアップし、「子育てカフェ」第1弾をFoE Japan*さんとコラボして行いました!テーマは「気候変動と子どもたちの未来」です。その様子を報告します。
内容
はじめに(流れ、参加のお願い、DEARとFoE Japanの簡単なご紹介)
アイスブレイク(自己紹介)
FoEの話「気候変動について」「日本のエネルギーについて」【グループトーク①】
絵本の紹介
気候変動カルタ 【グループトーク②】
ふりかえり 感想タイム、お知らせ、写真撮影など
1.はじめに
今回の子育てカフェも、日本列島、津々浦々からオンラインでご参加いただきました。
リピーターの方もいらっしゃいましたが、多くの方が初めてのご参加でした。その中にはFoE Japanさんと繋がりのある方も居られ、コラボ企画のご縁を感じました。FoE Japanついて、もっと詳しく知りたい方はこちらへアクセスしてください👇
https://foejapan.org/about-us/
2.アイスブレイク(自己紹介)
最初に、①お名前(ニックネームOK)②お住まいの所③お子さんの年齢④子どもが成人になっているときに、どんな世の中になっていたいか、についてお話できる範囲でお伝えいただきました。
お子さんが生まれてからこういった会に参加するのが久しぶりという方や、画面越しに育児をしながら参加されている方もいて、「これからの子どもたちにどんな未来を残していきたいか、そのために何ができるのかを考えたい」という思いが伝わってきました。
3. FoE Japanの話
「気候変動について」「日本のエネルギー政策について」の2本立てでお話しいただきました。
【気候変動について】
SDGs13「気候変動に具体的な対策を」にもある気候変動。ロッキーさんから、気候変動についての基礎知識、近況を教えていただきました。
気候変動とは、人間の活動によって、地球の気候がこれまでと変わり、自然災害が増えたり、強くなったりすること
気候変動の原因には、「経済発展」のため、欧米や日本などの先進国がたくさんの化石燃料を燃やし、大気中の温室効果ガスを急激に増やしたこと
気候変動が進むとどんなことが起きるのか、そして特に大きな影響を受けるのは、誰なのか…等々
【日本のエネルギー政策について】
らっこさんから、日本の気候・エネルギー政策と私たちにできることを話していただきました。
福島原発事故のお話
パリ協定:脱炭素への世界の方向転換。しかしながら、日本のエネルギー基本計画では、化石燃料維持、及び原発も推進…
パワーシフトとは、私たちにできること
昨年の2023年7月には「人類史上もっとも高い気温」を記録したということ、今年はどうなるのでしょうか。2023年COP28では、化石燃料からの脱却を合意。お話を聴いていて、気候危機の時代、早急に省エネ・再エネをしないと…という気持ちになりました。
★また、話し手のロッキーさん、らっこさんがFoE Japanに入社した理由も話してくれました。
ロッキーさんは以前、服飾関係に勤めていて、その中でファッション産業での課題に疑問を持ち始め、その改善のために何かしたいという思いで、FoE Japanに出会ったそうです。
また、らっこさんは、「市民が動けば社会が変わる」ということを見てきて、何かできることがあればやりたい!ということでFoE Japanにボランティアスタッフとしてスタートしたという経緯がありました。
★みなさんは、「気候変動」について関心を持ち、何か取り組んだり、活動したりしていることはありますか?もし、何かアクションしたいと思いましたら、FoE Japan、DEARはいつでも扉は開いておりますので、ぜひノックしていただければと思います🚪
【グループトーク①】
お話の後、少人数に分かれて、感想タイムの時間を取りました。いくつかを下記に紹介👇
・勉強不足だな。再エネという解決策があるのに、原発に進むことの問題。
・廃棄物解決していないのに、進めていいのか。変わらないことにもどかしい気持ち。
・知識がないとどう動けばいいのか…小さな積み重ねが大事。地道に活動する。
・政治を変えることは大変だけれど、地方自治から変えていくことはできる。
・原発近くに実家がある。地元の当事者意識のことや原発再稼働が過半数をとってしまったことなど、どういうアプローチがいいのかモヤモヤしている。
4.絵本の紹介📚
FoEさんから気候変動をはじめ、地球的課題に関して、子どもも大人もぜひ一緒に読んでほしいと思う絵本(本)を紹介していただきました。私も図書館で借りて、早速何冊か読みました~📚
▼FoEさんおすすめの絵本📕
・『もりにきたのは』
https://www.shunyodo.co.jp/shopdetail/000000000768/
・『最近、地球が暑くてクマってます。』文響社
https://bunkyosha.com/books/9784866514154
・『風の島へようこそ』福音館書店
https://www.fukuinkan.co.jp/book/?id=1381
・『ひかりのりゅう』絵本塾出版
https://www.ehonjuku.com/book/b185144.html
・『牛が消えた村で種をまく』農山漁村文化協会(農文協)
https://shop.ruralnet.or.jp/b_no=01_54017187/
・『止めなくちゃ!気候変動 わたしたちにできること』ひさかたチャイルド
https://www.hisakata.co.jp/book/detail.asp?b=049250
・『私たちの家が火事です』すずき出版
https://www.hisakata.co.jp/book/detail.asp?b=049250
5.「気候変動カルタ」の紹介
FoE Japanミズさんから、絵本だけでなく、子どもと一緒に気候変動を学ぶツールとして、「気候変動かるた」を紹介していただきました。
▼『合同出版のSDGs教材 世界の気候変動かるた みんなではじめる クライメート・アクション!』
https://foejapan.thebase.in/items/64527172
私もこのカルタを持っています。読み札は、短文に大事なキーワードがまとめられていて、課題となっていることや、何をアクションしたらいいのかがわかるようになっています。また、取り札のイラストもほんわかしたかわいらしい絵柄で、親しみやすいと思いました。子どもと一緒に楽しく学べるとてもよいアイテムだと思いました。
私も実際にこのカルタを利用して、4歳の子どもとお話ししたことがあります。最近の出来事として、海に行って気づいたことで、以下の2枚の札がマッチしました。
さ…さかなよりプラスティックが泳いでいる🎣
う…海のなか、サンゴが次々、白くなる🌊
その時に、気候変動のことや私たち人間が気をつけなくてはならないことをやさしい言葉で伝えました。
発達段階で応じて、カルタという方法でなくても、家族で楽しめる、考えさせられるアイテムだとも思いました。また、白紙の読み札&取り札もあるので、自分たちで新しいものを考えて取り入れられるのも素敵だなと思いました。
【グループトーク②】
絵本やカルタの感想をはじめ、お家でできそうなアクションについて、少人数のグループで話していただきました。いくつかを下記にご紹介👇
「環境・気候問題」には人権も含まれている。大きな問題を見せられるとひるんでしまう人もいるが、このカルタは、大きいものと身近なものをつなげてくれるツール。
4月にもカルタを実施した。コミュニティつくりにもつながる。
3才の時から社会問題系の絵本を集めている。原発、公害の絵本も最近見るが、難しい問題を分かりやすく、絵も交えて伝えてくれるツール。
このカルタを地域のみんなでやりたいと思うが、言い出しっぺにはなりづらい…。コンポストや畑に行き土に触れることはやっているものの、毎日の生活で精一杯なことが多い。いま取り組んでいることは子どもに伝わっているのかなぁと思う。
よくできているカルタ。表現も「〜な」「〜ね」、「ねぇなんで」など、子供に語りかけるような言葉になっているのがいい。教材としてのカルタはいいと思うが、実際にこうしてカタチにするのはすごく難しいので素晴らしい。
カルタは一枚でも多く取りたい!ゲーム。書いてあることばやイラストを覚えることになるのがいい。覚えたことばは自然と日常の情報に紐づいていく。アンテナになる。
私のグループでは、環境のことを考えてはいるものの、子どもを育てる中で、場当たり的な対応をしてしまい、ジレンマを抱えている話を聴き、みんな頷いているシーンがありました。そのジレンマがあるからこそ、考え続けられ、こういう子育てカフェにも来ていただき、何かヒントを持ち帰りたいと思われているのだなと感じました。
6.ふりかえり
本日参加しての感想をお一人ずつお話していただきました。それがこちらです👇
子育てしていて忙しくて何もしていないと思っていたが、話していたらけっこうやっていることに気づいた。電力会社を変えたり、石けんシャンプーにしたりなど、自分が何を選択するかどうかの背中を子どもに見せられている、という自信を取り戻せたと思う。
最初は大きなことを考えていた。気候変動という大きな問題ではあるが、子どもに地元の環境の素晴らしさを伝えていくなど、地域の環境を大事にしたり、旬の物を食べたりすることなど、足元の生活を大事にしていくことが将来につながっていく。
廃炉になった原発近くに意図して住んでいる。そこにも旬があり、昔から大事にしている風景がある。それを子どもに見せるために移住したことを思い出している。子育てでバタバタしている生活の中でも、自分の小さな選択を見直して、何につながっているかを子どもに伝えていくことが大事。絵本などたくさんの参考になるものをご紹介いただき、ありがとうございます。
子育ての中で行動範囲が限られているが、地域に図書館や川、お祭りがある。子どもと一緒に参加する中で気候に関わることや地域とのつながりを背中で見せていきたい。今は、ニュースで流れてくる未来につながる話が批判的である、子どもが成人した時には、自分の価値観で正しく行動していこうという世の中の雰囲気であるとよいと願う。
「へその緒が語る体内汚染」の実態を忘れている。原発だけでなく、取り上げられていない問題もいっぱいある。
こういう問題への無関心層をどれだけ掘り起こせるか。無関心層に話しても説教として受けとる人もいる。まずは、身近な人から、話せる人から話していきたい。FoEさんから案内で、「再エネを増やして本気の気候変動対策を」という取り組みをグループラインで早速流して、署名をいただいた。こういった自分からできることを取り組んでいきたい。
なかなかこういう話を率直に話せる機会がないので、色々な思いをもった人がいるということを確認できただけでも自分の気持ちは楽になった。これから自分でできることを何か考えたい。また何かの機会に参加したい。
子どもができたことで社会問題について関心をもったことが印象的。気候変動など社会問題は、子どもVS大人で、大人が悪いと対立になってしまったりすることもある。参加者の話を聴いて、子どもができたことで、色々な変化が起こり、少しずつ広がっていくことを実感し、勉強になった。ありがとうございます。
記念撮影👇(途中まで参加してくださったかたもいたので、全員は写っておりません)
参加してくださったみなさま、本当にありがとうございます!
そして、ブログを読んでくださったみなさま、ありがとうございます!
次回の「おうちDE開発教育」そして、この「子育てカフェ」は…d-lab2024で開催されます!
詳しいことはこちらに👇
https://www.dear.or.jp/event/d-lab2024/13749/
日時:2024年8月3日(土)15:40~16:50
場所:JICA地球ひろば
【子育てカフェ~開発教育つながる絵本を語りあおう~】
みなさまのご参加、心よりお待ちしております☺(報告者:ナンシー)