【CTOブログ】はじめに
こんにちは、荒野です。ネクスウェイに来て2年、イノベーションや技術力向上に取り組んでおります。
私は、35年以上、イノベーションや新技術開発の世界に専念してきました。
このnoteではネクスウェイでの取り組みや、日ごろから考えていることも交え、CTOとしての目線で語っていきたいと思います。関心のある内容も多いと思いますので、ご期待下さい。
現場で価値を生む研究開発を。
初回ですので自己紹介と近況の振り返りから始めましょう。
前職は親会社のインテックの先端技術研究所の所長をつとめておりました。システムインテグレータの研究開発組織として、AI、IoT、ブロックチェーンなどに取り組みました。
研究所の運営として気をつけないといけないのは、3年なり5年なり先の技術を研究開発していると、多くの研究開発組織では3年たったときにやっぱり3年後先の研究をしていることです。
大学という組織はそれでもいいのでしょう。
常に最先端の最先端を追いかけて次々に目先を変えていけば花火も打ちあがり、世の中の話題にもなりますし、学術論文を次々書いていけるので食っていけます。
しかし、営利のために研究所を抱えている企業の研究所はそれではいけないと思います。
3-5年先のテーマの布石を打っておくと同時に、1年後の実用化を目指すテーマに関しては単に「なにか面白い」というだけなく、現場で価値を生むような研究開発を進める必要があります。
要は、研究開発では時間軸のポートフォリオ運営が大事ということですね。
こういうポートフォリオとか、そのポートフォリオのなかで技術を育てながらマーケットをマッチさせていくプロセスとかは、大企業で他の畑を歩んでこられた経営層にはなかなか理解が難しいようですが。
DX推進の経験が良い財産に。
1年後の実用という観点では、実際にAIなどの技術をもって、いくつかのアーリーアダプタのお客様と一緒に価値検証(PoC)を実施しました。
これはお客様側から見れば今の流行り言葉で言えば、DXを推進するということですね。これらの取り組みの中でいろいろ経験したことも多いです。
実際、業務改善のソリューションとなる場合にはお客様側の業務フローなども見直してもらう必要があったり、技術側でも確立したつもりの技術もチューニングが必要だったりします。
この辺の勘所については語ることも多いのでまた別の回で改めてご説明したいと思います。
結果的には、いくつかのお客様の現場においてわれわれのAIソリューションなどが実用的に使われるようになりました。
このお客様企業へのDX支援の経験は私にとってもいい財産になっています。
インターネット運用の仕組みづくりに関わる。
そのさらに前の職歴はというと、新卒入社ではNTTで研究所に配属され、その後、OCNの立上げの際にネットワーク設計のリーダーを務めました。
90年代後半以降という時代は、それこそインターネットが花開いていく過程で、まだまだ世界的にも安定的なインターネット運用のために仕組み的に足りない部分だらけでした。
そこで、私自身IPアドレス配布の国際機関の新設にかかわり、議長を務めたりしました。
その後、インテックで小さい研究会社を作ってもらい、インテックグループにジョインし、現在に至ります。
この間も面白い経験をいろいろしましたので、まあ、ネタがなくなったときにはこのあたりの話も書いていこうと思います。
変革期のネクスウェイで取り組むべきこと。
さて、ネクスウェイですが、もともとはリクルートのFAX部門として立ち上がり、そこが独立した会社となり、その後、インテックの傘下に加わりました。
リクルート流とでもいうのでしょうか、とにかく営業力がスゴイ会社です。
チームとしては売り方の戦略から、お客様のところに入り込む個人の力まで、ある種の勝てる「型」ができあがっており、FAXは日本でもダントツ、ナンバーワンです。
その後、メール、郵送、SMSなども扱い、今は統合的なコミュニケーションプラットフォームの会社となっています。
そんな会社に私が来たのは、FAXビジネスがいずれ凋落するのは確実で、その前に新しい事業を立ち上げておくことが会社としての必須命題だからです。
そのためには新しい事業像を明確にし、その像に向かって会社の仕組み、プロセスを整備し、人材を育て、いわば新たな文化・風土を立ち上げる必要があります。
現在のネクスウェイの文化、仕組み、人材は、極言すれば現在のFAXサービスの展開に最適化されていますので、それを変えていく必要があるということです。
もちろん100%全てを変えてしまうのは不可能ですし、それではネクスウェイの良いところも消してします。
「変えるべきを変え、変えないものは変えない勇気を、またそれを見分ける知恵を!」とはよく言ったもので、
今まさに経営陣一体となって取り組んでいる問いになります。
このブログではこのあたりも明かしていこうと思います。それでは。
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