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hitriya104u
追憶の彼方にうもれていた
恋ごころ
忘れかけていた そのカケラを
引き出しの中から そっととりだし
すき という感情を 思い起こしてみる
それは ぴんく色というほどの
鮮やかな色味ではなく
むしろ
白にうっすらと霞みがかった
やわらかな色
うすもも色だろうか
それは あまりにもまぶしくて
目をつむっても
まぶたを透けて感じる
血管の暗いオレンジ
高鳴る鼓動が
鼓膜のなかを突き抜け 躍動し
全身をかけめぐる
それは 静まりかえった部屋に響く
時計の秒針に
ゆるやかに シンクロしていく
呼吸の仕方を
いつしか忘れ
痺れた指先に驚き
ふと我にかえる
導火線の進路は
ジリジリとこちらへ近づき
もう確実に
後戻りはできない
全身のちからが抜け
ぐんじょういろの海に
おちていく
浮いているとも
沈んでいくともいえる感覚に
頭が混乱する
昼か夜かもわからない程
かき乱されてゆく脳裏は
ぐちゃぐちゃになってゆく
ああ 今は
何時だろうか
ツンと かじかむつま先に
現実に引き戻される
深夜0時53分
作者:flyhigh(ふら)
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