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大手を退職する決断

この記事をご覧いただきありがとうございます。


正直に申しあげると、最近noteで記事を書いている目的が、現在の職を辞することへの不安、将来への不安を紛らわすためになっているように感じます。

将来に向けて動き出している私ではありますが、心の中では常に期待と不安が波のようにうねっています。

なので、また独りよがりな記事ですが、この場を借りて気持ちを整理させてください。



私は、現在勤めている会社を22年度いっぱいで退職し、尾道へ少しだけ移住し、地元に帰り友人の店で働くという道筋をたてています。

まず最初の関門は、現在の会社を退職することです。

ただ、退職はかなりしんどいです。決断するのに相当勇気が必要でした。

将来の安定か、自分らしい人生を送るか。今までの人生で1番の決断でした。

「せっかく大手企業に10年も勤めたのに、もったいない」
「安定した生活を捨てていいの」

上司や親からは、そういった声をかけられました。

親からは了承を得られたものの、現時点で会社からはまだ退職の決定をいただいていません。

退職届はすでに提出し、上司とも何度も話し合いを重ねました。上司には全てを洗いざらい話し、最終的には応援してもらえています。

しかし、最終の決定権である所属長からは、もう少し考えてきなさいと間接的に言われてしまいました。

要するに、会社側からはしつこいくらい「ほんとうに辞めていいのか?」と言われている状態です。

正直「いいかげんにしてくれ」と思っています。面倒事を先延ばしにしているだけのようにしか思えません。

もちろん会社側も大手なだけあり、簡単に人材を失うわけにはいかないわけで、慎重になっているのも分かります。

恐らく、私の退職理由は、まだ会社側の決定打になっていないのだろうと思っています。

なので、私は折れずに主張を続けるしかないのです。


というか、もう引けません。

尾道に行くことも私の中で決まっていますし、その後に友人のお店で働くことも約束しています。また、周囲の親しい人には既にこのことを話して、応援の言葉ももらっています。

私自身も既にそのマインドになっているので、「ほんとに辞めていいのか」としつこく言われると、「うざい」とまで思ってしまいます。


ただ、決して会社が嫌いになったわけではありません。

現在の会社に勤めて、今年で10年目です。3月末で退職予定なので、丸10年勤めたことになります。

この会社に勤めて、本当によかったと思っています。感謝しかありません。高校を卒業したてのペーペーな私を、ダメなりにも社会人として成長させてもらえました。

つらいことや大変だったことも数えられないくらいありましたが、それを乗り越えたことで成長できましたし、今となっては全ていい思い出です。

また、大企業で転勤を繰り返してきたこともあり、たくさんの同期や同僚に恵まれ、私が本来関わることのない有名大学出身の先輩と関わることもありました。この会社に勤めたことで、公私共に充実した日々を送れたことは間違いありません。


一方で、10年勤めて気づいたこともありました。

それは、結局、仕事に興味が持てなかったことです。

商業高校出身というのもあり事務職として就職しましたが、もともとデスクワークは自分に似合わないと思っていました。どちらかというと体を動かしたいタイプであり、家にいてもおとなしくできないような性格でした。

なので、デスクでじっとパソコン作業をするというのができる気がしませんでした。また、業種自体もあまり好きな分野ではなく、働き始める前は不安しかありませんでした。

その不安は的中し、最初はかなり苦労しました。最初の1年間はしんどかった記憶しかありません。

それでも、2年目に担務が変わり外出業務が増えたことで、そこに仕事の楽しさを見出すことができました。苦手なデスクワークの中でも定期的に外に出ることでガス抜きができ、程よいバランスで仕事ができました。幸いにもその業務形態が最近まで続いたことで、この会社で働き続けることができたのかもしれません。

しかし、2年前に現在の部署に異動になり、外出業務が全くなくなりました。また、これまでは地元の部署で働いていましたが、現在は県外にある本社の配属となっています。

配属当初は、本社で働くことの責任感と楽しさ、県外に住むことへのワクワク感で、忙しい中でも充実した日々を過ごせました。

ですが、月日が経ち、ふと今後の人生を考える中で、果たしてこのまま退職まで働いていいのかと思うようになりました。

当時、仕事に楽しさを感じなくなり、周りの社員の業務レベルの高さを痛感する日々でした。今振り返ると、当時は仕事が相当忙しく、プライベートでも常に仕事のことしか考えられないような状況でした。

そもそも私はあまり頭が良くなく、これまでの業務スキルでなんとか仕事ができていると思っています。元々自己評価が低いのもありますが、逆によく本社で仕事ができているなと思っています。

一度本社勤務になればずっと残り続けることができるのですが、私の中にその選択肢はありませんでした。また、本社にも様々な部署がありますが、働いてみたいという部署がありません。このまま本社に居続けるのはしんどいと思うようになりました。

また、県外に出てみたものの、そこに住み続けたいとは思いませんでした。その思いの背景は色々ありますが、今回は割愛します。

逆に、地元の部署に戻って地元のために貢献しようという気持ちがないわけではありませんでした。

ただ、地元の部署に戻っても、以前と同じように外出業務ができるわけではありません。

また、会社の方針で今後は事業所の規模や業務が縮小され、自分がこれからできる仕事がなくなっていくものと思われます。

なので、これからこの会社でやりたいと思うことがなくなってしまったのです。

やりたいことがないのに我慢して働き続けることは、きっとできない。そこまでの愛社精神が自分にはないのだと気づきました。


周囲からは、「大手企業で羨ましい」「将来安泰だね」とよく言われます。実際、同僚の中にも、安定した大企業という理由で入った人も多いです。

しかし、私自身はそこに魅力を全く感じませんでした。それは、10年勤めても変わりません。贅沢な悩みだと言われるかもしれませんが、企業ネームバリュー・給料・福利厚生は、私には大事な要素ではありませんでした。

元々、お金がかかるような趣味もなく、贅沢をするような性格ではありません。生活ができる給料だけもらえればいいと思っていて、逆に今まで会社に守られて裕福に過ごせただけなんだと思っています。給料や福利厚生が充実しすぎて楽をしている状況には、入社した当初から疑問に思っていました。

また、これまでの会社人生を振り返っても、外出作業での出来事や、同期・同僚・お客さまなどの人との関わりの思い出ばかりで、仕事内容の思い出があまり浮かんできません。

つまり、そういうことなんだと。

むしろ、今までこの会社で働きながらも、あんなことやこんなことをしてみたいという思いばかりが浮かんだり、高校時代になりたいと思っていた「青年海外協力隊」の夢が再燃した時期もありました。

「青年海外協力隊」はもう現実的に難しいですが、自分らしく直接人のためになる仕事をすることが、昔からの私の夢でした。結局、今の会社では、夢を叶えられるようなビションは見えませんでした。

会社や仕事に愛着がないのに、漠然とした夢を抱きつつ嫌々働き続けるのも誠実ではないなと思っています。

思い切って退職して、自分のしたいことをしてもいいのではと迷っていた時期に、友人からお店で一緒に働いてほしいという誘いに自分らしく働ける可能性を感じ、悩んだ末に退職を決意しました。


また、現在独身であることも大きく、結婚願望や家庭を持ちたいという想いは昔からあります。その想いに囚われて今の安定した生活を捨てられないというところもありました。

ですが、今後もいいお相手と巡り合い運良く結婚できるという保証はありません(そもそも自分にそこまで自信がありません笑)

いい歳になって身軽になってしまった今だからこそ、安定を捨ててでも自分のやりたいことに挑戦してもいいのではないかと強く思うようになりました。

私自身好奇心は強い方で、尾道に住んでみたい、自分らしくいたい、人のために働きたいという様々な想いが溢れてきました。が、すべて叶わず悶々としていました。

これからも今の会社で働き続けて、仮に家庭をもったとしても、あのとき辞めていればよかったと絶対に後悔します。今までも、その後悔の繰り返しでした。

ならば、もうこのタイミングしかない。背負うものがなくなった今、結婚とか将来のことは一旦置いといて、自分の想いに正直になろう。そう決心しました。


時折、家庭を持ち仕事も充実して幸せそうな人々に劣等感を感じることがあります。

しかし、今の自分にはそれができない。過去を嘆いてもしかたがない。俺は俺の人生を送る。なんとかそう思えるように強い意志を持ちたいです。

自分の想いを押し殺して先が見えている安定した人生よりも、自分の想いに正直になり可能性が広がる人生を選びます。

余談ですが、とあるきっかけで先日本格的な占いをしました。私はどうやら、人生を通して金運があり、自分の好きなことで財をなすことができるようでした。また、30歳前後で結婚できるようです。

恐らく今後、安定した生活を捨てたことに後悔することが何度もあろうかと思います。そうなったら、この占いの結果を思い出して前を向こうと思います(笑)


退職はつらい選択です。今まで仲良くしてくれた同期や同僚と離れてしまう寂しさ、お世話になった上司や先輩への申し訳なさを感じます。

でも、もう人に気を遣っていられない。波風をたててでも独りぼっちになろうとも、夢の続きを追い続けます。


乱筆にて

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