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小説

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#日々

例えばある朝いつものように 2

例えばある朝いつものように 2

2.

電車は多摩川をこえたあたりで加速した
水面がキラキラと反射するものだから僕はそれに心奪われた
色んな速度でそれはやってきては僕を通り抜けていった
なぜだかわからないが君に会いたくなった
顔はどうしてだか憶いだせない
いつもの口癖と、匂いだけがやたらに鮮明にこびりついている
ラベンダーのある町からやってきたサヨナラがトレードマークの女の子

僕が駅に着いたのはちょうど正午を過ぎたぐらいだった

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